米ノースロップ・グラマン、オービタルを1兆円で買収
【ニューヨーク=稲井創一】米防衛大手ノースロップ・グラマンは18日、米同業のオービタルATKを92億ドル(負債込み、約1兆250億円)で買収すると発表した。
オービタルはロケットやミサイルを主力とする。買収で技術・コスト競争力を高めることで、イーロン・マスク氏率いる「スペースX」など新興勢との競合にも備える。
買収総額のうち株式は約78億ドル、負債が約14億ドル。株式は全額現金で買い取る。2018年上半期中の買収手続き完了を目指す。
ノースロップはオービタル買収により、ミサイル防衛システムや宇宙輸送などを強化するという。両社の経営資源を統合することで、ハイテク化が進む防衛ビジネスで最適な製品やシステムを提供したい考えだ。
同時に調達力を高めるなどして20年までに1億5000万ドルのコスト削減効果も実現する。「買収により安全保障分野で競争力と革新力の強化を加速する」(ノースロップのウェス・ブッシュ最高経営責任者=CEO)という。