【NQNロンドン】14日午前のロンドン外国為替市場で、円の対ドル相場は反発している。英国時間11時半時点では、前週末11日の16時時点に比べ40銭円高・ドル安の1ドル=108円ちょうど~10銭で推移している。欧州株安を背景に投資家がリスクを回避する動きから「低リスク通貨」とされる円が買われ、ドル売りが優勢になっている。
ポンドは対ドルで上げ幅を広げた。同0.0020ドルポンド高・ドル安の1ポンド=1.2840~50ドルだった。あす15日に欧州連合(EU)離脱案の英議会採決を控えて持ち高調整のポンド買い・ドル売りが出たようだ。
欧州各国の主要株式相場は軒並み下落している。中国景気の減速が警戒されたほか、2018年11月のユーロ圏鉱工業生産が市場予想以上に減少したことも重荷になった。
英株価指数FTSE100種総合株価指数は同11時半時点で、前週末の終値に比べ0.99%安で推移している。資源株や銀行株を中心に売りが広がっている。アナリストが投資判断を引き下げたブックメーカー(賭け屋)のパディパワー・ベットフェアが値下げ幅を拡大している。一方でロンドン証券取引所(LSE)グループが高い。
フランスのCAC40、イタリアのFTSE・MIB、スペインのIBEX35はいずれも同1%以上、下落している。ドイツのDAXも下落。
ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル59.74ドル付近に下落。ロンドン地金市場協会(LBMA)の金価格は1トロイオンス1294.25ドル前後に上昇。投資家のリスク回避で相対的に安全資産とされる金相場は上げている。一方、中国需要の減速が懸念され、ロンドン金属取引所(LME)で銅先物相場は下落している。