アマゾン、マイクロソフトと音声認識AIを相互融通 競合を突き放し

2017/8/31 3:25
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【シリコンバレー=中西豊紀】米アマゾン・ドット・コムと米マイクロソフトは30日、人工知能(AI)を使った音声認識事業で提携すると発表した。年内に会話型AIであるアマゾンの「アレクサ」とマイクロソフトの「コルタナ」を相互に連携させて使えるようにする。音声認識市場でシェア争いが激しくなるなか、ライバルどうしが手を組む異例の戦略をとる。

ライバル同士が手を組む異例の戦略を採用する

利用者が一方の会社の会話型AIに呼びかけると、もう一方の会話型AIが作動するようにする。例えば、アレクサを使ったアマゾンのスピーカー端末「エコー」に「コルタナを開いて」と声をかけると、本来は基本ソフト(OS)のウィンドウズ10が入ったパソコン端末などからしかつなげないコルタナの機能を使えるようになる。

コルタナからアレクサにつなぐ場合の操作も同じだ。パソコンやコルタナが入ったスマートフォン(スマホ)などを通じて「アレクサを開いて」とコルタナに呼びかける。

米グーグルや米アップルなど競合がひしめく会話型AI市場で相互連携は珍しい。アマゾンの会話型AIはスピーカーを通じた音楽再生やネットでの買い物に優れているが、スケジュール管理などは苦手。一方のマイクロソフトはその分野に強い。アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は同日、「互いに補完し、顧客によりよい体験を提供する」と述べた。

米調査会社のイーマーケターによると、会話型AIが搭載されたスマートスピーカー市場でのアマゾンのシェアは71%と首位。グーグルがその後に24%と続く。マイクロソフトはウィンドウズ10を通じて約1億4500万のコルタナ利用者がいるとしている。

マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは同日、「コルタナをあらゆる端末で使えるようにする」とコメント。ベゾスCEOも「エコーの利用者がコルタナにアクセスできるのは素晴らしいことだ」と述べた。今後はグーグルやアップルがどういった対抗策を打ち出すかに注目が集まる。

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