2018年8月22日(水)

米ファイザー、会社分割見送り 節税困難で

2016/9/27 8:01
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 【ニューヨーク=稲井創一】米医薬大手ファイザーは26日、2年以上にもわたり検討してきた会社分割を見送ると発表した。特許で保護されている医薬部門とそうでない部門を2社に分割する戦略を描いていたが、株主価値向上につながらないとみて撤回を決めた。

 「大きな効果が期待できる節税ができなくなり企業価値が損なわれかねなかった」。ファイザーのフランク・ディアメリオ最高財務責任者(CFO)は26日の発表文で分割を見送った理由の一つに、節税ができなくなったことを挙げた。ファイザーはアイルランドの同業アラガン買収により節税効果を狙ったが、租税回避を問題視した米財務省に阻まれ、今年4月に買収を断念していた。

 このほか、2014年には英アストラゼネカの買収も試みたが失敗。新薬候補が充実せず、分割後の企業価値が想定したほど高まらなかったことも、今回の分割断念につながったとみられる。

 今後もファイザーは一体運営を継続し、稼いだお金を機動的に成長戦略に投入する体制を維持する。一部の投資家から期待が高かった会社分割を見送ったことで、新薬開発やM&A(合併・買収)などの強化に動く必要性に迫られそうだ。

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