反トランプデモ、NYでは五番街埋め尽くす
【ニューヨーク=高橋里奈】ドナルド・トランプ氏の大統領就任に抗議する女性を中心とするデモが21日、ニューヨークでも開かれた。数万人が目抜き通りの5番街を埋め尽くし、トランプ氏の私邸であるトランプタワーに向けて行進した。
デモの起点は国連本部付近で、5番街のトランプタワーに向け参加者は「トランプは女性を尊重していない」「憎しみは米国を偉大にしない」などと書かれたプラカードを掲げ平和的に行進した。だがデモ隊は警官の制止で、トランプタワーには近づけなかった。
出発前のイベントには女優のウーピー・ゴールドバーグさんら著名人も参加した。女優のシンシア・ニクソンさんが「女性の権利は人権! 変化は起こる」と演説すると大きな歓声があがった。
「娘のために2時間歩いた」という62歳の男性は、娘の手製という行進の象徴であるピンクの毛糸帽をかぶり「女性や移民を差別するトランプ氏が大統領になったことに失望している」と語った。スペインからの移民という教師の51歳女性は「高校生の教え子に荷物をまとめて国に帰れと言われた。トランプ氏が多くの人に脅威を与えている」と不安をもらした。
17歳の女子高生は「トランプ氏は米国の悪い面の象徴だ」として「女性やイスラム教徒、性的少数者のために私たちは立ち上がる」と主張。ブロードウエーミュージカルの俳優仲間と参加した28歳男性は「母や恋人など特別な女性の権利を守るため、団結するために来た」と話した。