2019年9月23日(月)

米フォックス、英スカイの買収を正式提案 約1.7兆円で

2016/12/16 5:13
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【ニューヨーク=中西豊紀】メディア王ルパート・マードック氏が率いる米21世紀フォックスは15日、英有料テレビ大手のスカイを買収すると正式に発表した。買収総額は117億ポンド(約1兆7100億円)。米国中心だった動画コンテンツの供給先を欧州にも広げ、収益の多様化を進める。一時は影を潜めていた「マードック帝国」の拡大が再び始まった。

フォックスは9日にスカイと買収について基本合意したと発表している。今回の提示額もスカイ一株に対して10.75ポンドで、その時と同じ。すでに持つ39.1%の株式に加え、残る60.9%の株式を買い取り完全子会社とする。買収で売上高は今の270億ドルから420億ドルに増えるとしている。2017年末までの買収完了を想定している。

買収のひとつの狙いが番組コンテンツの拡充だ。スカイが放映権を持つサッカーの英プレミアリーグなど優れたコンテンツを取り込み、競合メディアとの差別化をはかる。

インターネット経由で視聴者に直接番組を配信する事業もグローバルで拡大する。業界で進む放送と通信の融合に向けた動きに対応するほか、ケーブル送信料や広告料だけに頼らないよう収益源を分散させる。

米国に偏った事業の地域バランスも変える。スカイは英国やドイツ、イタリアなど欧州5カ国に約2180万人の契約者を抱える。現在、フォックスは売り上げの7割が北米からだが、買収により欧州4割、北米4割となる。

同日電話で記者会見したマードック氏の次男でフォックス最高経営責任者(CEO)のジェームズ・マードック氏は「スカイは単なる衛星放送会社ではなく、あらゆる媒体を通じて顧客に番組を配信できる強力な会社だ」と強調。世界規模のコンテンツ作成・流通企業体を目指していく考えを示した。

米メディア業界では、10月にAT&Tがタイムワーナーを約854億ドルで買収すると発表している。同買収は今後独禁当局などの審査を経る必要がある。フォックスも英国と欧州連合(EU)当局の審査を通って正式な買収完了となる。

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