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来年利上げ3回「失業率低下で」 イエレンFRB議長会見

【ニューヨーク=米州総局】米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は14日、0.25%の利上げを決めた米連邦公開市場委員会(FOMC)後に記者会見した。主なやりとりは以下の通り。

▼来年の利上げ見通しを3回に増やした点について

これはわずかな修正にすぎない。失業率が低下したことなどを踏まえて判断したものだ。FOMCメンバーの中には来年の財政刺激策の景気への影響を踏まえ、利上げの回数を増やした方がいいという意見もあった。

▼財政刺激策や減税の生産性への影響

生産性の向上で考慮すべきことは教育の質の向上、労働者の訓練などの強化で、(労働)資源の質を上げることだ。技術革新や競争力を上げ、新しい会社の設立をすすめる政策でなければならない。

税制はその効果があるだろう。ただ、減税がどれだけ景気(浮揚に)に効果があるかは中身次第だ。政府の経済政策がどう変わり、FRBがどう対応するかについては今の時点では言及することはできない。詳細が明らかになるまでは推測は避けたい。

▼財政刺激策が出てきても、それが生産性向上につながらなければ、FRBは利上げのペースを上げる必要があるか。

これは一般論で語ることはできない。減税が生産性を上げることは望ましいし、生産性の拡大ぺースを上げることは中立金利に影響を与え、投資を拡大させる。これまで我々が言及してきた通り、中立的なフェデラルファンド(FF)金利はきわめて低く、その理由は生産性の低さを反映しているからだ。

▼利上げが一般の人々に与える影響。

我々が今日利上げに踏み切ったのは景気の現状に自信があり、今後も拡大を続け、景気は底堅いと確信していることを反映したものだ。利上げは金融市場では十分に予想されていたもので、市場への影響は比較的小さいだろう。短期金利の小幅上昇にはつながり、借り入れコストが若干上昇するが、概して一般の人々の家計や企業への利上げの影響は非常に小さいとみている。

我々FRBは景気が強くインフレ率や失業率も目標水準に近づいていると判断していることを、一般家庭の人々や企業に理解してもらうことが重要だ。雇用情勢は強く、景気は底堅い。

▼FRBの利上げのペースは遅れているか

中立金利は依然として低水準で、我々の金融政策は引き続き緩めだが、その程度は比較的小さなものだといいたい。物価上昇率は依然として目標水準以下だ。失業率の目標も、現在の4.5%から0.1ポイント程度の低下とみられる。

物価上昇率は2%への拡大を目指しており、我々の利上げのペースが遅れ気味とはいえない。労働市場もインフレ圧力が高まるほど過熱気味ではない。

私の判断では金融政策は目標水準にうまく近づいているとみている。ただ、今後の景気がどうなるかの見通しは不透明だ。この後の景況次第で我々の見方も修正する必要があることも認識している。

▼現在の景気は財政刺激策をどれだけ許容できるのか。

前任者のFRB議長と私が財政刺激策の必要性を語ったとき、失業率は今よりもはるかに高かった。現在の4.6%の失業率と労働市場の強さを踏まえれば、完全雇用を達成するために財政刺激策は必要ない。ただ、次期政権や議会に経済政策の内容を示唆しているわけではない。議会や政権は財政策を変更するのにいろいろな条件に鑑みなければならないからだ。

生産性の拡大の重要性をこれまで強調してきたが、これは景気拡大のためには重要だ。もちろん高齢化社会になり、対国内総生産(GDP)の負債比率も上昇が予想される。こうした要素も踏まえる必要がある。

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