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大規模サイバー攻撃、99カ国で被害 身代金要求型

(更新)

【ロンドン=黄田和宏】欧米やロシアなどで12日、大規模なサイバー攻撃があり、病院など公共機関や企業のサービスが中断するなどの影響が広がった。英BBCは、サイバー防衛専門家の分析として99カ国、約7万5000件の被害が確認されたと報じた。

一般にサイバー攻撃は日常化しており、世界全体では1日平均約100万人が被害を受けているとの調査もあるが、今回のように広い範囲で同時に被害が出るのは珍しい。生命に関わる病院が機能停止に追い込まれたという結果も深刻だ。

なぜ12日に世界の多くの国で同時に被害が発生したのか、一斉攻撃を計画した者が誰で意図は何なのかなどの点は現時点ではわかっていない。

ロシアのサイバー防衛大手カスペルスキーは、欧米ロに加え、日本、中国、ベトナム、トルコなどでも被害が生じているとしている。

英国では12日、公共医療を提供する国民保健サービス(NHS)のシステムが停止。一部の病院では医療サービスの提供が困難となったという。ロンドンを含むイングランドは「重大事故」を宣言した。米メディアによると物流大手のフェデックスが攻撃を受け復旧作業を進めていることを認めた。ロシア内務省は、同省の約1000のコンピューターが攻撃を受けたとの声明を出した。

これまでに判明した攻撃の手口は、何者かが標的とした相手のコンピューターをマルウエア(悪意のあるプログラム)でロックし「解除してほしければ身代金を払え」と求める「身代金要求型」と呼ばれるもの。

BBCによると、この悪性ソフトは米情報機関の国家安全保障局(NSA)が米マイクロソフト社のシステムの弱点に目をつけて開発したものを、「シャドー・ブローカーズ」を名乗るハッカー集団が昨年ハッキングで盗み取り、ネット上で売りに出したものという。

マイクロソフトは12日、「今回の攻撃に使われたマルウエアを検出し、攻撃から守るための追加措置を講じた」とコメントした。同社は3月にこうした攻撃への対策を講じていたが、設定を更新していなかったシステムが被害に遭ったとみられている。

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