2017年11月19日(日)

北朝鮮制裁、全会一致で採択 石油関連輸出3割減
国連安保理

2017/9/12 7:27 (2017/9/12 12:23更新)
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 【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会は11日夕(日本時間12日朝)、北朝鮮への追加制裁決議を全会一致で採択した。米国の当初案は石油の全面禁輸を盛りこんでいたが、中国とロシアに譲歩し、修正案では原油輸出に現状維持の上限を設けた。採決前夜まで続けた交渉で中ロの合意を取り付け、結束を優先した。追加制裁で北朝鮮への石油関連製品の輸出を3割削減するほか、繊維製品の輸入禁止で、従来の制裁と合わせて北朝鮮からの輸出の9割強を断つ。

 今回採択した北朝鮮への追加制裁決議は3日の6回目の核実験を受けた措置で、通算9回目。安保理決議として初めて石油の規制に踏み込んだ。

 北朝鮮への原油輸出について、採択後の12カ月間の総量を、採択前の12カ月間の実績を超えないよう制限。石油精製品の輸出量は2017年10~12月に50万バレル、18年以降は年間上限を200万バレルに設定し、加盟国に北朝鮮への輸出量を毎月報告するよう求めた。中ロに配慮し、当初の「全面禁輸」から後退した一方、天然ガス液やコンデンセート(超軽質原油)の輸出は禁じた。

 当初案では資産凍結・渡航禁止の対象に金正恩(キム・ジョンウン)委員長を含めていたが、中国に配慮して外した。追加の資金凍結対象の団体からは高麗航空や朝鮮人民軍などを除外し、当初の7団体から朝鮮労働党中央軍事委員会など3団体に減らした。

 北朝鮮の主要産品である繊維製品の禁輸も盛り込んだ。米政府によると、北朝鮮は16年に7億2600万ドル(約790億円)の外貨を稼いだ。石炭や海産物、鉄などの禁輸など過去の制裁とあわせて北朝鮮からの輸出の9割が断たれる見込み。北朝鮮人労働者への新たな就労許可も禁じて外貨獲得手段を断つ狙いだ。

 米国のニッキー・ヘイリー国連大使は採択後、「北朝鮮が危険な道を歩み続けるならば、圧力を続ける」とくぎを刺した。一方、今回の採択について「トランプ大統領と習近平国家主席の強い関係なくしては成立しなかった」と語り、中国の協力に謝意を示した。ヘイリー氏の言葉には、制裁に消極的だった中国の合意を取り付けたことへの安堵感もにじんだ。

 今回の制裁は、4日の緊急会合でヘイリー氏が11日の採決を目指すと表明し、約1週間の短期交渉で決めた。日米韓が求めた「最強の決議案」からは後退したが、完全に履行されれば、北朝鮮へのエネルギー供給や外貨収入は徐々に細るとみられる。

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