2018年11月22日(木)

米21世紀フォックス、英スカイ買収へ大筋合意

2016/12/10 5:11
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【グリーンビル(サウスカロライナ州)=中西豊紀】メディア王ルパート・マードック氏が率いる米21世紀フォックスは9日、英有料テレビ大手のスカイを買収する方針だと発表した。両社は大筋合意しており、実現すれば米欧に視聴者を持つ巨大な放送企業が誕生する。米メディア業界では通信大手のAT&Tがタイムワーナーの買収を決めるなど大規模な合従連衡が進んでいる。

フォックスは現在スカイ株の39.1%を保有する。残りの株式を1株あたり10.75ポンド(約1555円)で買い取り完全子会社にする方向だ。買収総額は1兆6200億円を超える見通しだ。8日のスカイ株終値に対して約36%の上乗せとなる。両社で最終の詰めを経たうえで、2017年1月6日までに正式な買収提案を出すとしている。

スカイは英国、アイルランド、イタリア、ドイツ、オーストリアで放送・インターネット事業を展開し、約2180万人の契約者を抱える。フォックスはニュース専門局「FOXニュース」や娯楽チャンネル「FX」など傘下に豊富なテレビコンテンツを抱えており、スカイを通じて欧州市場で視聴者数を増やしたい考えだ。

マードック氏にとってスカイの買収は長年待ち望んだ案件だ。10年にスカイの前身BスカイBの完全子会社化を計画したが、直後にグループの大衆紙による盗聴問題が発覚し、11年に買収断念を迫られた経緯がある。

ただ、買収計画は消えておらず、今年1月にはマードック氏の次男であるジェームズ・マードック氏がスカイの会長に就任。ジェームズ氏は21世紀フォックスの最高経営責任者(CEO)も兼務しており「マードック帝国」の再構築に向けた布石とみられていた。

米メディア業界では、10月にAT&Tがタイムワーナーを約854億ドルで買収すると発表している。1つの組織の下に多数のコンテンツを置き、インターネットなどを駆使して幅広く流通させるというのが昨今のメディアの潮流だ。今後も業態や地域をまたぎ、メディア企業が収れんしていく可能性がある。

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