米リッチモンド連銀総裁「予防的な利上げが重要」
【ワシントン=長沼亜紀】米リッチモンド連銀のラッカー総裁は4日、ウエストバージニア州で講演し「インフレとインフレ予想の安定には、予防的な利上げが重要だ」と述べ、米連邦準備理事会(FRB)による早期利上げが必要との見方を示した。
ラッカー総裁は「現段階ではインフレ圧力は遠い先の懸念に思えるが、後で急激な行動(利上げ)が必要となる事態を防ぐには予防的な対応が役立つ」と述べた。現在の雇用・物価情勢を踏まえれば、政策金利は1.5%以上であるべきだとも述べた。
講演後の記者団の質問に対して、利上げペースは「緩やかであるべきだが、緩やかすぎるのは好ましくない」とし、米連邦公開市場委員会(FOMC)の予測中央値である来年2回の利上げは「ひどく緩やかだ」と発言した。欧米メディアが伝えた。
ラッカー総裁は利上げに積極的なタカ派として知られる。今年のFOMCで投票権を持たない。