米タイムワーナー、Huluに10%出資 決算は減収減益
【ニューヨーク=清水石珠実】米メディア大手のタイムワーナーは3日、米動画配信サービス「Hulu(フールー)」の株式10%を取得すると発表した。米国ではCATVなどの有料テレビを解約し、インターネットを通じた動画配信サービスに乗り換える人が増えている。Huluへの出資を通じ、コンテンツのネット配信基盤をさらに強化する。
Huluへの出資額は公表していない。米メディアによると、5億8300万ドル(約590億円)。2007年に設立したHuluには、21世紀フォックスやウォルト・ディズニー、コムキャスト傘下のNBCユニバーサルが大株主として名を連ねている。
Huluはネット配信の分野で、ネットフリックスやアルファベット傘下の「ユーチューブ」に対抗する勢力として、メディア企業が育成してきたサービス。来年初めには、テレビ放送とほぼ同じ番組を同時にネット配信するサービスを始める予定で、タイムワーナーもテレビ関連のコンテンツを提供するという。
タイムワーナーが同日発表した16年4~6月期決算は、売上高が前年同期比5%減の69億5200万ドル、純利益が2%減の9億5200万ドルだった。テレビ部門は増収だったが、人気映画関連のゲーム発売といった目玉に欠けた映画部門の売り上げが約2割減った。
1株利益は1.20ドル(前年同期は1.16ドル)。特殊要因を除いた1株利益は1.29ドルと市場予想(1.16ドル程度)を大幅に上回った。
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