2018年5月23日(水)

特定秘密保護法の改正勧告 国連対日調査報告書

2017/5/30 23:08
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 【ジュネーブ=共同】国連人権高等弁務官事務所は30日、言論と表現の自由に関するデービッド・ケイ特別報告者がまとめた対日調査報告書を公表した。その中でケイ氏は、日本の報道が特定秘密保護法などで萎縮している可能性に言及、メディアの独立性に懸念を示し、日本政府に対し、特定秘密保護法の改正と、政府が放送局に電波停止を命じる根拠となる放送法4条の廃止を勧告した。

 言論・表現の自由を巡る特別報告者の日本の調査は初めて。ケイ氏は昨年4月の訪日時に暫定の調査結果を発表したが、内容に大筋で変化はない。ケイ氏は来月12日に国連人権理事会で調査報告について説明する予定。

 メディアの自由について報告書は、放送法が民間放送局とNHKを規制できることを問題視し「メディアの自由と独立に対し制約を課しかねない」と指摘した。特定秘密保護法については、安全保障上問題がなく一般市民の関心のある情報については開示しても処罰されない例外規定を設けるべきだとした。

 教科書問題でも、従軍慰安婦問題などに関し学校教材の内容に対する政府の影響が懸念されているとし、日本政府に「歴史的出来事の解釈への介入を慎む」よう求めた。

 また、沖縄での抗議活動への圧力に懸念を表明。公共政策への反対表明の自由は侵害されるべきでなく、抗議活動や取材を行えるよう政府に努力を求めた。

 ケイ氏は米カリフォルニア大アーバイン校の教授。2014年8月、国連人権理事会から「言論および表現の自由の保護に関する特別報告者」に任命された。

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