2019年7月16日(火)

中国、銀行カード決済を外資に開放 米ビザ「歓迎」

2014/10/30付
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【上海=土居倫之】中国は銀行カードの決済業務を外資系企業に開放する。これまでは中国銀聯(上海市)が決済業務を事実上独占しており、米国などが世界貿易機関(WTO)を通じて市場開放を強く求めていた。世界有数の市場に成長した中国を巡ってカード会社の競争が激しくなりそうだ。

米クレジットカード大手のビザは30日、「中国が市場開放を決めたことを歓迎する」との声明を発表した。ただ「関係する政策の実施細則の詳細を把握したい」として参入の有無や具体的な参入時期などは明らかにしなかった。

中国のクレジットカードやデビットカードは中国の銀行約80行が共同で設立した銀聯が決済ネットワークやシステムを構築している。消費者が店頭で利用したカード情報は銀聯がシステム上ですべて集約し、銀聯とネットワークで結ばれた銀行に利用金額や引き落とし期限などを通知している。中国政府はこれまでビザやマスターカード、JCBなど外資系企業の決済業務参入を認めず、外資系企業は決済に銀聯のシステムを利用する必要があった。

中国人民銀行によると、2014年6月末で中国の銀行・クレジットカードの発行枚数は45億枚に達し、そのほとんどに銀聯マークが付く。中国でも都市部を中心にカードの利用は一般的になっており、12年の決済金額は約10兆元(約176兆円)と中国の小売売上高の半分近くに達している。外資系企業にとっては最大の未開拓市場となっていた。

米国は10年に「中国は外国のカード会社を不当に排除している」としてWTOに調査を求め、米中の貿易紛争に発展していた。WTOは12年に米国の主張をほぼ認める決定を下し、中国側の対応が注目されていた。

中国政府は今回「銀行カードの決済業務を開放し、条件を満たした国内外企業は、中国国内に決済会社の設立を申請できる」と発表した。開放時期や参入条件など詳細は発表していない。安全保障が絡む面もあり、外資系企業にどこまで参入を認めるか不透明な部分も残っている。

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