2019年6月21日(金)

首相演説、米議会の反応 共和と民主の対立鮮明に

2015/4/30付
保存
共有
印刷
その他

【ワシントン=吉野直也】「日本と米国がリードし、いかなる国の恣意的な思惑にも左右されない持続可能な市場をアジア太平洋諸国につくり上げなければならない」。安倍晋三首相が29日の米議会演説で環太平洋経済連携協定(TPP)推進への決意を訴えた際、共和党側からすぐに拍手が起きたものの、民主党側はまばらだった。

米議会の上下両院合同会議での演説を終え、議員らと握手する安倍首相(29日)=共同

TPP交渉妥結の前提となる大統領貿易促進権限(TPA)法案では民主党のリベラル派は為替条項の大幅修正を迫っている。オバマ政権とTPPを推進する超党派は5月下旬までに上下両院本会議での可決をめざす。首相演説への反応からTPPを巡る米議会の対立構図も浮き彫りになった。

一方、安倍氏が「気候変動など新たな問題に立ち向かう時代を迎えた」と力を込めたときは民主党は大きな拍手をしたが、共和側からはなかった。オバマ大統領は風力発電など再生可能エネルギーの活用を拡大。石炭発電の規制を強化し、地球温暖化の原因となっている二酸化炭素(CO2)を2030年までに05年比で30%減らす目標を掲げている。

石炭産業の支持を受ける共和はこの目標に反対の立場で、気候変動のくだりは無反応にならざるを得なかった。スタンディングオベーションと万雷の拍手を受けたのは「人口減少を反転させるには、何でもやる。女性に力をつけ、もっと活躍してもらうため、古くからの慣習を改めようとしている」と強調した時だ。

「アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目を背けてはならない。これらの点についての思いは歴代首相と全く変わるものではない」。首相が中韓両国が注目する歴史認識問題に触れた際は拍手はあったが、スタンディングオベーションはなかった。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報