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ジカ熱拡大、警戒強まる WHO「最大400万人感染も」

【ジュネーブ=原克彦、サンパウロ=宮本英威】蚊が媒介する感染症「ジカ熱」がブラジルを中心に中南米地域に広がり、世界が警戒を強めている。欧米でも感染者が確認され、世界保健機関(WHO)は感染者が最大400万人にのぼる可能性もあると指摘。国際オリンピック委員会(IOC)はリオデジャネイロ五輪への影響を懸念し、各国に注意を促す方針だ。

各地からの報道によると欧米ではフランスで5人、ポルトガルでも5人の感染者が確認された。いずれも中南米への旅行中に感染したとされる。デンマークや英国、米国、カナダでも感染確認が伝えられている。

ジカ熱は頭痛や関節痛などの症状が特徴で、人から人へ二次感染する恐れはないとされる。ただ、予防薬や特効薬はない。妊婦が感染すると新生児の脳の発育が不十分になる「小頭症」につながると疑われており、欧州などでも警戒感が広がっている。

WHOによるとウイルスはデング熱や黄熱病も媒介するネッタイシマカなどが人にうつす。正確な潜伏期間は不明だが、数日間とみられる。推定では感染しても8割の人は発症しないため、感染の広がりを把握しにくい面もある。過去にはアフリカのウガンダやタンザニアのほか、ミクロネシア連邦のヤップ、フランス領ポリネシアでも感染が確認されている。

WHOの担当者は28日に中南米で感染者が「300万~400万人にのぼると予想する」と発言。チャン事務局長は2月1日に緊急委員会を開き、世界に緊急事態宣言を発するかどうかを検討することを決めた。

影響がリオデジャネイロ五輪に波及する懸念もある。開催時期はブラジルでは冬季にあたるため感染拡大は落ち着くとみられている。それでもIOCのバッハ会長は28日に訪問先のギリシャで、週内にも各国に注意を促し、選手らに防止策を伝えるよう求めると語った。

ブラジルでは全27州のうち24州に感染が拡大している。昨年10月以降、今月23日時点までで4180件の小頭症の症例が報告された。ルセフ大統領は27日には短文投稿サイトで、蚊の発生源となる水たまりをなくすように呼びかけた。

大手航空会社も相次いでジカ熱への対応を始めた。中南米最大手のLATAM航空グループは、感染地域への旅行を予定していた妊婦を対象に、無料で航空券を払い戻すと発表。旅行日程や行き先の変更にも応じる。米アメリカン航空、ブラジルのゴル航空なども同様の措置を始めた。

米国ではオバマ大統領がジカ熱への対応策や研究の強化を呼びかけた。米疾病対策センター(CDC)や日本の外務省は、妊婦には流行国への渡航延期の検討を促している。

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