ガザ唯一の発電所、イスラエル軍が砲撃 ハマス幹部宅も空爆

2014/7/29付
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【ドバイ=久門武史】イスラム原理主義組織「ハマス」が支配するパレスチナ自治区ガザで軍事作戦を展開するイスラエル軍は29日、ガザ唯一の発電所を戦車で砲撃した。燃料施設が炎上し、ガザ当局者によると発電所は停止した。約170万人が住むガザへの電力供給に懸念が出ている。

イスラエル軍は28日夜からガザ各地に激しい空爆や砲撃を加え、軍報道官は70カ所を攻撃したとロイター通信に述べた。29日にガザにあるハマス有力幹部ハニヤ氏の自宅も空爆。同氏は不在で、犠牲者は確認されていない。ハマスが運営する放送局も標的になった。

28日にはハマスがイスラエル南部のガザ境界近くに砲撃。ガザから侵入した武装勢力とイスラエル軍との銃撃戦もあり、兵士5人が死亡した。

攻撃の応酬が再び激化し、犠牲者は拡大している。イスラエルが軍事作戦を始めた8日以降のガザの死者数は1100人を超えた。イスラエル側では兵士53人と民間人3人が死亡した。

イスラエルのネタニヤフ首相は28日の演説で、ガザでの軍事作戦はハマスの「地下トンネルを破壊するまで終わらない」と明言した。そのうえで「軍事作戦の長期化に備える必要がある」と国民に訴えた。

同時に、ハマスがイスラエル侵入用に掘った地下トンネルの破壊は「ガザの非武装化に向け絶対に必要な最初の一歩だ」と表明。国際社会に対し、停戦条件にはガザの非武装化が盛り込まれる必要があると強調した。

28日に始まったイスラム教のラマダン(断食月)明けの祝祭に合わせて、ガザからのロケット弾攻撃は一時落ち着いていたもようだが、その後増加。イスラエルは砲撃や空爆を強化した。「無期限」で戦闘を停止する構えだったが、攻撃されれば報復する方針を示していた。国際社会が訴える停戦は遠のいている。

イランの最高指導者ハメネイ師は29日の演説でイスラエルを強く非難し「イスラム世界はパレスチナ国家を武装させなければならない」と述べた。

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