2019年2月19日(火)

EU、対ロ追加制裁合意へ 資本規制や技術供与制限

2014/7/29付
保存
共有
印刷
その他

【ブリュッセル=御調昌邦】欧州連合(EU)は29日に大使級会合を開き、ロシアへの資本規制や石油分野の技術供与制限などを含む追加制裁の合意を目指す。EUはこれまで強力な制裁に慎重だったが、マレーシア航空機の撃墜事故を受け、米国並みの措置に踏み込む方針だ。資産凍結でもプーチン大統領に近い個人や企業を対象に加える予定だ。

欧米5カ国の首脳は28日の電話協議で、ロシアに対し追加制裁を発動する方針で一致。追加制裁に積極的な英国は「できるだけ迅速に強力な制裁の包括案で合意しなければならない」(英首相報道官)と強調。EUは制裁を強化する方向で既に一致しており、ドイツ政府の報道官は「EUは29日に調整を終わらせようとしている」と語った。

欧州とロシアは冷戦終結以降、エネルギーや金融などを中心に協力を深めてきたが、今後、欧ロ関係が冷え込むことは避けられない情勢だ。

EUが検討する資本規制は、ロシア政府が50%以上出資する銀行が新規に発行する株式や債券などの購入禁止。英国はロンドン市場を抱えており、強力な資本規制には慎重だったが、ロシア国債や民間企業の株式などは対象にしないことで妥協可能とみられる。米国も政府系銀行の資金調達を制限しており、米欧の足並みがそろう。

武器取引の禁止では、フランスがロシアに強襲揚陸艦の売却契約があるが、新規の売買契約を結ばないことで折り合う見通しだ。

エネルギー分野の制裁では先端の石油関連技術の供与を制限する方針だ。ロシアは北極海のエネルギー開発で欧米企業の技術を必要としており、一部で打撃となる可能性がある。当初は天然ガスの技術供与も制限することを検討したが、EUのガス輸入にも影響が出るとの懸念が指摘され、除外された。このほか軍事へ転用可能な技術の輸出も禁止する考えだ。

EUでは当初、分野別の強力な制裁について、各国の利害が交錯していたが、EUや加盟国に最もマイナスの影響が大きい案件を外すことで、合意に向けて前進した。EUの制裁はこれまでロシア政府・議会幹部の資産凍結などが中心だった。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報