2019年1月21日(月)

英、EU離脱交渉「9月以降」要請へ 首脳会議で
キャメロン首相「密接な関係を」

2016/6/28 21:05 (2016/6/29 1:26更新)
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【ブリュッセル=小滝麻理子、森本学】英国のキャメロン首相は28日、欧州連合(EU)首脳会議に出席した。国民投票で決まった離脱に関する交渉を、後継が決まる9月以降に開始することをEU側に要請する。キャメロン氏は記者団に離脱後もEUと「可能な限り密接な関係を求めたい」と強調した。一方、トゥスクEU大統領は同日、「英から通告がなければ交渉は始まらない」と述べ、速やかな交渉開始を求めた。

EU首脳会議前に握手を交わすキャメロン英首相(左)とユンケル欧州委員長=ロイター

キャメロン首相は28日の晩さん会で投票結果や国内情勢を説明する。EUは29日に英国を除く加盟27カ国で今後の対応を協議する。

ブリュッセルのEU本部に到着したキャメロン氏は記者団に「英国はEUを離脱しようとしているが、できるだけ建設的な離脱手続きをしたい」と訴えた。

一方、トゥスク氏は英国と離脱通告前の事前交渉に応じない姿勢を強調した。英公共放送のBBCなどは離脱派の間で、EUへ離脱通告する前に、英政府はEUと非公式な交渉を進めるべきだとの議論があると伝えていた。時間稼ぎで交渉を有利に進めようとの思惑をけん制する狙いがトゥスク氏の発言にはある。

27日夜(日本時間28日午前)、会見したドイツのメルケル首相も「公式、非公式を問わず交渉には応じない」と離脱通告前の交渉には応じないと明言。さらに28日午前(同28日午後)のドイツ議会で、EU離脱後の英国との関係について「いいとこ取りは許さない」と演説し、加盟国とは明確な差があることを強調。貿易・通商などの協定を結ぶ際に厳しい姿勢で交渉に臨むことを示した。

EU側の一連の発言は、英国のEU離脱を受け、域内で反EUや極右勢力が勢いづきかねないとの懸念も反映している。

EUの基本条約では、英国がEU離脱を通告しなければ交渉は始まらないが、既に辞任表明したキャメロン氏は交渉は後継首相が担うと主張する。同氏は離脱に備える新たな組織を政府内に設けることを決定。新組織には内閣府、財務省、外務省などから人材を集め、新首相に助言する。

与党保守党は遅くとも9月上旬までに後継を選ぶ予定。キャメロン氏は首脳会議で、9月以降に離脱通告する方針を説明して理解を求める。

ただ今後の交渉スケジュールは不透明で開始がさらに大幅に遅れる恐れもある。後継者の筆頭格で、離脱派を率いたジョンソン前ロンドン市長は「交渉は急がない」と繰り返す。EUはキャメロン氏に早期の交渉開始を改めて強く求める。

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