2019年2月20日(水)

FIFA副会長ら引き渡し要請 米司法当局

2015/5/28付
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【ニューヨーク=高橋里奈、ウィーン=原克彦】米司法当局は27日、国際サッカー連盟(FIFA)幹部らの贈収賄や不正事件を巡り、スイスの司法当局に、現職の副会長2人を含む被告の身柄を引き渡すよう求める方針を表明した。南アフリカが招致した2010年のワールドカップ(W杯)を巡り、元副会長らに賄賂が渡った事件などを徹底捜査する。欧州サッカー連盟(UEFA)は同日、29日に予定するFIFA会長選挙の延期を求めた。

リンチ米司法長官は27日、「2010年の南アW杯の開催地決定を巡っても不正があった」と明言した。AP通信によると、FIFAのジャック・ワーナー元副会長が自国のトリニダードトバゴで逮捕された。W杯開催地に南アを選ぶ見返りとして、南ア側から1000万ドル(約12億円)の賄賂を受け取った疑いがある。

米司法省が起訴したFIFA副会長やスポーツ関連会社幹部14人のうち、スイス当局は副会長ら7人を逮捕した。リンチ氏は同日の記者会見で「米国に移送され次第、裁判の準備をすぐに始める」と語った。スイス司法当局によると、1人は身柄引き渡しに応じる方向だが、6人は拒否して争う方針だ。

同省と米連邦捜査局(FBI)は連携して捜査してきた。27日はフロリダ州マイアミにあるFIFA傘下の地域団体本部も捜査した。

被告はアルゼンチンやコスタリカ、ベネズエラなどサッカーが盛んな中南米の出身者が多い。米国法はテロ対策の一環として、米国とのつながりが少しでもあれば外国人も捜査対象となる。贈収賄には米国銀行も使われていたという。

スイス当局は27日、W杯招致を巡り、18年のロシア、22年のカタールの大会について不正行為の疑いで捜査を始めた。事件は米国とスイスの司法当局がそれぞれW杯開催地の決定の過程を捜査する展開を見せている。

一方、UEFAは27日、29日に予定する会長選挙の延期を求めた。延期しなければ会長選のボイコットも検討する。現職会長の再選を支持するアフリカ勢やアジア勢と対立すれば、FIFAの運営が混乱しそうだ。

会長選では5選を目指す現職のブラッター会長に、ヨルダンのアリ・フセイン王子(副会長)が挑む。アフリカ・サッカー連盟やアジア・サッカー連盟はブラッター氏が途上国に資金を投じてサッカー人気の拡大を図ってきた経緯もあり、会長続投に支持を表明してきた。UEFAは改革が足りないとして再選に反対してきた。

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