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香港・民主派団体が道路占拠 衝突などで負傷者

(更新)

【香港=粟井康夫】香港の民主派団体「和平占中」(オキュパイ・セントラル)は28日、香港の金融街を座り込みで占拠する抗議活動の開始を宣言した。香港政府のトップを選ぶ行政長官選挙で民主派からの立候補を事実上排除するとした中国の決定の撤回を求める。香港の警察当局は幹線道路を占拠した市民や学生らに催涙弾を発射し、解散するよう迫った。

香港政府などによると、抗議行動と警官隊との衝突で少なくとも26人の負傷者が出た。

28日午後に記者会見した梁振英行政長官は「占拠は違法な脅迫行為だ」と述べ、強制排除も辞さない方針を示した。警察は金融街に隣接する香港政府庁舎につながる道路を封鎖し、集会に音響器材を持ち込もうとした劉慧卿民主党主席ら民主派の立法会(議会)議員3人を逮捕した。

主催者発表によると、28日の抗議集会には2万人が参加し、封鎖された会場の外にも1万人が集まった。参加者は夜にかけてさらに増え、香港メディアは6万人を超すとの見方を伝えた。

和平占中は10月1日の国慶節(中国の建国記念日)から銀行や証券取引所が集まる中環(セントラル)で座り込みを始める計画だった。だが中国の決定に抗議して授業をボイコットしていた学生らは26日から政府庁舎の周辺に集結した。一部は敷地内に進入して警官隊と衝突し、これまでに学生運動の指導者ら70人以上が逮捕された。

和平占中の発起人の一人、戴耀廷・香港大学准教授は「(学生を支援する)市民が庁舎周辺に次々と集まったため、前倒しを決めた」と語った。学生らは梁長官ら政府幹部の早期辞任を求め、受け入れられなければ無期限で授業のボイコットを続けると宣言した。

民主派が占拠した幹線道路は、香港島中心部の金融機関や企業に勤務するビジネスマンの主要通勤ルートの一つだ。香港の地下鉄も28日夜、最寄りの金鐘駅を閉鎖した。混乱が続けば、国際金融センターとしての機能に支障が出かねない。主力産業である小売業や観光業にも影を落とす。

2017年に予定する次期長官選を巡り中国の全国人民代表大会(全人代、国会)常務委員会は8月31日、中央政府の意に沿わない人物の立候補を事実上認めない方針を決めた。中国国務院香港マカオ事務弁公室のスポークスマンは28日「全人代決定の法的有効性を揺るがすことはできない」との声明を発表した。

香港政府は10月上旬にも全人代の決定に沿った選挙制度改革の具体案を公表し、来年初めに法案を立法会に出す予定だ。立法会で親中国派議員の議席数は法案の成立に必要な3分の2に足りず、民主派議員から5人以上が賛成に回る必要がある。香港政府と民主派の対立が深まれば、選挙制度改革が暗礁に乗り上げる可能性がある。

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