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インドネシア閣僚13人交代 経済改革、財務相に世銀専務理事

(更新)

【ジャカルタ=鈴木亘】インドネシアのジョコ大統領は27日、経済関連を中心に閣僚級の13人を交代させる大規模な内閣改造を実施した。スリ・ムルヤニ・インドラワティ世界銀行専務理事を財務相に登用するなど経験豊富な人物をそろえたのが特徴。成長率が鈍化している国内経済のてこ入れを狙い、インフラ開発の実行力などを国内外にアピールした。

2014年10月の政権発足以降、内閣改造は2度目。「自国の経済を強化し、世界経済の停滞に立ち向かう必要がある」。ジョコ大統領は27日の記者会見で内閣人事刷新の趣意を説明した。ジョコ氏は新内閣を「強固」や「コンパクト」などと表現し、政策実行力を重視する姿勢を強調した。

ムルヤニ氏はユドヨノ前政権下で財務相などをつとめ、金融の専門家として市場の信頼が厚い。ただリーマン・ショック後の銀行救済などを巡って有力実業家と対立し、10年に辞任。世銀に転出し、専務理事と最高執行責任者(COO)を務めていた。財務相への復帰が決まった27日にはビジネス向け交流サイト(SNS)「リンクトイン」への投稿で「大統領の改革プログラムを推進する」と述べ意欲を示した。

これまで財務相だったバンバン氏は国家開発企画庁長官に横滑りした。経済開発計画の立案を担う同庁と財務省との連携を強化し、インフラ予算の執行を早める狙いとみられる。発電所やガス田の開発計画を巡りほかの閣僚などと対立したエネルギー・鉱物相には、エネルギー関連のコンサルタントを起用。地元の政治アナリストは「調整能力を重視した人事が目立つ」と評価する。

ジョコ大統領は発電所や高速道路、港など総事業費約5400兆ルピア(約40兆円)にのぼる大規模なインフラ整備計画を掲げる。しかし、政府は税収確保に苦労し慢性的な財政赤字に陥っており、投資の呼び込みが急務だ。経済成長率も低下する中、内閣改造で道半ばの改革を断行する姿勢をアピールする。

スハルト政権時代の与党で、その後の政権でも与党会派に入っていたゴルカル党の幹部を産業相として入閣させた。ゴルカルは今年に入りジョコ氏支持に転換しており、国会でジョコ氏を支持する会派は過半を超え、重要法案をより通しやすい環境が整った。

政治担当調整相だった大統領腹心のルフット氏は海事担当の調整相に横滑りさせた。違法漁業や海洋資源開発など政権の重要課題への対応を円滑に進める。同氏の後任にはウィラント元国軍司令官が就く。ウィラント氏は調整相などの閣僚を歴任した実績がある。ただ、国軍司令官として90年代後半に東ティモールでの人権侵害に関与したとの疑いもあり、一部ではジョコ政権の波乱要因になるとの指摘もある。

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