2019年1月21日(月)

汚職疑惑の南ア大統領、8日に不信任投票へ
経済混乱続く

2017/7/31 20:21
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【カイロ=飛田雅則】南アフリカでズマ大統領の不信任投票が8月8日に実施される見通しだ。8年以上も政権を握るが、汚職疑惑が取り沙汰され国民の不満が広がる。野党に加え、与党の有力者からも辞任要求が出るほどだ。大統領への不信任が成立するかは微妙だが、南アの政治・経済の混乱は続きそうだ。

南アのズマ大統領への批判が高まっている(6月、ケープタウン)=AP

南アの国民議会(下院)は400議席あり、与党のアフリカ民族会議(ANC)が249議席を占める。不信任案が成立するには過半数が必要だ。ANCの議員から50人以上の造反者が出れば、不信任案が成立し、ズマ氏は任期の途中で大統領の辞任を迫られる。

下院で実施するズマ大統領の不信任投票が無記名式、記名式のいずれになるかは現時点で未定だ。6月に憲法裁判所は下院議長が投票形式を決める権限があると判断。ANCに属し、ズマ大統領と近いとされるムベテ議長の判断がカギとなる。

汚職疑惑のあるズマ氏の進退について、5月に開いたANCの幹部会議でも議論された。結局、党内で結束しズマ氏を支持することで合意した。記名式での不信任投票となれば、与党内の処罰も予測されるため、造反者は出にくく不信任の成立は難しくなりそうだ。

一方、無記名投票となった場合、造反者は増えそうだ。最近では与党内の有力者からも批判が出ている。ラマポーザ副大統領は金権体質を指摘し暗にズマ氏を非難。3月に突如、財務相を解任されたゴーダン氏は「別の人物が大統領になるべきだ」と公然と批判した。造反者が拡大する可能性も出てきている。

3月にズマ氏は、市場から人気のあった当時のゴーダン財務相を解任すると、南ア通貨が急落するなど経済の混乱を招いた。高い失業率への不満もあり、国内各地でズマ氏の辞任を求めるデモが広がった。

ズマ氏は汚職疑惑への批判をかわすため、人口の8割を占める黒人の支持をつなぎ留める策に出ている。主力産業の鉱山会社に黒人の経営参画の拡大などを要求。ズマ氏に近いとされる護民官(オンブズマン)が南ア準備銀行(中央銀行)に通貨・物価の安定より経済成長を優先するよう求めた。国民の不満が収まるか微妙だ。

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