インド・ダージリンのスト終了 茶葉供給は来春以降

2017/9/28 9:07
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【ニューデリー=黒沼勇史】紅茶の名産地、インド東部ダージリン地方で6月から続いていた新州設置を求めるゼネストが27日終わった。中央政府が仲介し、地元住民と州政府が和解した。3カ月半のストで生産停止に追い込まれた茶農園は来週にも運営を再開する見通しだが収穫期は逸しており、茶葉供給は来春以降になるという。

ダージリン地方が属する西ベンガル州の州政府が公立校でのベンガル語の義務化を決め、ネパール系中心の住民が反発し、6月上旬にストを始めた。治安部隊との衝突で11人が死亡した。全87の茶農園の労働者7万人超もストに加わり、全農園で生産活動が約100日停止していた。

ストは終わったが、ダージリン・ティーの茶葉の供給再開には時間がかかりそうだ。ダージリン茶協会のコウシック・バス氏は27日、日本経済新聞の取材に対し「農園は雑草や害虫の除去や剪定(せんてい)作業が必要だ。冬季休業もあり来年4月より前の茶葉の納入は難しい」と話した。

ダージリンの茶葉生産量は2017年3月期に850万キログラムだった。輸出が半分を占め、欧州向けが多い。18年3月期の生産量は「前期比50%減にとどまればよいがまだ集計できていない」(バス氏)。労働者を呼び戻すため、各農園は例年通りの賞与支給を26日に始めたが、収入がなく賞与を払えない農園もある。

茶葉の売買が集中するインド東部の都市コルカタの取引業者によると、ダージリン・ティーの茶葉の平均取引価格は5月時点で1キログラム約500ルピー(約860円)だったが、スト突入で需給が逼迫。直近では同1000~1200ルピーと2倍以上に高騰している。農園からの供給再開が来春以降にずれ込むことから、価格の正常化までしばらく時間がかかりそうだ。

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