メイ英首相、孫氏と会談 アーム社買収を「歓迎」
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【ロンドン=鳳山太成】英国を訪問したソフトバンクグループの孫正義社長は25日、首相官邸でメイ首相と会談した。英半導体設計大手アーム・ホールディングスの買収に関し、英国における同社の雇用拡大など買収後も投資を続ける方針を直接伝えた。孫氏によると、メイ氏は今回の案件を歓迎する意向を示した。
孫氏は18日の買収発表時にメイ氏に電話で報告したが、面会するのは初めて。孫氏の要請で実現した会談では、英国内に約1700人いるアームの従業員を今後5年で2倍以上に増やしたり、アーム本社を英ケンブリッジに置き続けたりする方針を直接説明した。
会談後、孫氏は記者団に「ソフトバンクが英国の会社を大切にしてくれることに(メイ氏は)非常に感謝していた」と明かした。英国内には自国の有力企業が日本勢に買われることを懸念する声があるほか、メイ氏自身も外国企業の買収攻勢に批判的な意見を持っていたことで知られる。
一方、訪英した河井克行首相補佐官は25日、デービスEU離脱担当相と会談し、英国で活動する日本企業に悪影響が出ないよう配慮を求めた。デービス氏は日本を含む外国投資を今後も歓迎していくと回答したという。
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