米、6月追加利上げ示唆 FOMC「指標見極め」

2017/5/25 21:27
共有
保存
印刷
その他

 【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は24日公表した5月2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、6月に追加利上げに踏み切る可能性を示唆した。利上げすれば3月に続き今年2回目で、引き締めペースが加速する。量的緩和で買い入れた保有債券の圧縮を年内に始める考えも強調。償還額に毎月の上限を設ける具体的な出口シナリオを初めて示した。

 「経済指標が想定通りなら、間もなく追加の利上げが適切になる」。FOMC議事要旨では、会合参加者の大半が6月中旬の次回会合での利上げを視野に入れていることが明らかになった。米経済は1~3月期の実質成長率が0.7%と急減速したが、FOMC参加者は「労働市場は力強く、景気減速は一時的だ」との見方を共有した。

 ただ、会合参加者からは物価動向を不安視する声も上がった。3月の個人消費支出(PCE)物価指数は上昇率が前年同月比1.8%にとどまり、4カ月ぶりに伸び幅が縮小した。雇用改善が賃金を押し上げ、さらに物価上昇圧力を高める理想的なシナリオには達していない可能性もある。

 そのため議事要旨には「追加の経済指標を慎重に見極める」との考えも盛り込まれた。30日には4月のPCEが公表され、6月2日には5月の雇用統計が明らかになる。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は23日の講演で、6月の利上げの可能性は「かなり高い」としつつも、物価が下振れすれば決断を見送る可能性があると述べた。

 FRBはリーマン危機後に初めて量的緩和に踏み切り、長期国債や住宅ローン担保証券(MBS)などを大量に買い上げた。保有資産は1兆ドル(約110兆円)弱から約4兆5千億ドルに膨張。量的緩和終了後も、満期を迎えた保有債券に再投資することで資産規模を維持している。

 金融市場が有力視するのは、FRBが6月、9月と2回の利上げに踏み切り、12月には保有資産の縮小を決断するというシナリオだ。資産縮小に動くのは、利上げで長期金利が上昇すれば、保有債券に含み損が発生しかねないためだ。

 FRBの執行部は毎月の債券償還額に上限を設け、一部は再投資しながら段階的に資産を縮小する案も示した。FRBのシナリオは日欧など主要中銀の出口戦略に影響しそうだ。

共有
保存
印刷
その他

電子版トップ

【PR】

【PR】

主要ジャンル速報

北海道 7:01
7:00
東北 7:00
7:00
関東 7:01
7:00
東京 7:01
7:00
信越 7:00
7:00
東海 12:52
12:47
北陸 6:02
6:00
関西 12:27
7:00
中国 12:27
7:01
四国 12:27
7:02
九州
沖縄
12:25
6:02

【PR】



日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報