チュニジア、テロ現場の博物館再開へ式典
【チュニス=共同】日本人を含む外国人観光客ら21人が犠牲となったテロの現場、チュニジアの首都チュニスの国立バルドー博物館で24日、再開に向けた記念式典が行われた。29日にも一般公開を再開する予定。
チュニジア治安当局は博物館周辺の警備を強化。シド首相は「観光客らの安全確保に万全の措置を講じる」としている。
18日の事件以降、博物館は閉鎖。館内には入れないが、多くの市民や観光客らが24日も博物館を訪れ、テロと戦う姿勢を示した。カナダ人観光客のルイーズ・マリーさん(49)は「テロを恐れない。こういう事件が起きるたびに世界の団結は強くなる」と話した。
事件によりチュニジア経済の柱である観光業への影響が懸念されている。ツアーガイドら旅行業界の団体は24日、博物館前でテロに反対するデモを行い「チュニジアは自由だ。テロリストは出て行け」と叫んだ。ラクダに乗って楽器を演奏したり、伝統舞踊を披露したりしてチュニジア観光をアピールした。
博物館のベンムーサ館長は「テロに屈しない意思を示すため、早期再開を目指す」と説明。「痛ましい襲撃は博物館の歴史。壁や床の血痕は拭き取ったが、銃弾の痕などはそのまま残す」としている。