グリーンスパン氏「英EU離脱、これまでで最悪」
【ニューヨーク=大塚節雄】「私が公職に就いて以降、思い出す限り最悪の時期」。元米連邦準備理事会(FRB)議長のアラン・グリーンスパン氏が24日、米経済テレビCNBCに出演し、英国の欧州連合(EU)離脱決定に強い懸念を表明した。今後の焦点は欧州統合通貨ユーロの脆弱性に移るとして、今回の事態が「氷山の一角」「問題の終わりではなく始まり」と警鐘を鳴らした。
24日の米株価急落を受け、議長就任2カ月後の1987年10月19日に23%もの暴落に見舞われた「ブラックマンデー」を述懐。当時は「潜在的な問題が出尽くしたという思いがあった」が、今回は「簡単に消えず、じわじわとむしばむような影響を持つ」と危惧した。
そのうえでスコットランドの独立問題が再燃する可能性が高いと指摘。欧州の政治統合に向けた重要な過程である通貨ユーロやユーロ圏にも「緊急の問題が生じる」との見方を示した。
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