中国、金融の規律強化 共産党方針「ゾンビ企業」整理も

2017/7/24 23:45
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【北京=原田逸策】中国共産党は24日の中央政治局会議で、今年後半の経済政策運営について「金融の乱れた現象を深く正し、金融監督の協調性を強め、実体経済への金融の貢献の効率性と水準を高める」との方針を決めた。習近平指導部が進める金融業界への締め付けを続けるとみられる。借金漬けだが倒産しない「ゾンビ企業」の処理を加速する方針も示した。

政治局会議は月1回開くが、7月の会議は年前半の経済情勢を点検し、党指導部として年後半の経済運営の方針を決める。毎年12月の中央経済工作会議で決めた通年の経済運営方針を修正する場として重要視される。

中国の成長率は1~3月、4~6月ともに前年同期比6.9%と通年目標「6.5%前後」を上回った。会議は年前半の経済運営を「合理的な範囲に収まり、主な経済指標は予想を上回った」とし「十分に肯定できる結果」と高く評価。同時に「依然として少なからぬ矛盾や問題がある」とも指摘し、供給側改革を継続する必要性を訴えた。

会議は年後半の基本方針として「積極的な財政政策と穏健な金融政策を実施する」とした。昨年12月の経済工作会議と同じ表現だが、昨年12月は金融政策を解説した部分で穏健に「中立」という言葉を加えていた。

今回は「中立」が取れており、一部で「引き締め気味の金融政策が緩和される」との観測もある。ただ、今回は財政金融政策のくだりの前に「政策の安定性と継続性を保つ」と加えており、金融政策が従来と大きく変わることはなさそうだ。いつもは言及がある人民元相場に今回は触れていない。年初以来、元相場が対ドルで安定的に上昇したためとみられる。

会議が強調したのは金融の規律強化だ。年初以降、金融業界は習指導部の反腐敗の摘発対象となっており、強い締め付けは続きそう。指導部には「影の銀行」の膨張などで「金融システムが脆弱」との問題意識があり、会議も「金融システム危機を決して起こさせない」と強調した。

会議はゾンビ企業の処理と地方政府の債務問題にも言及した。

ゾンビ企業は以前から処理を求めていたが、今回は「しっかり」という言葉を加えて表現を強めた。景気や雇用が安定したため、秋の共産党大会が終われば一気に処理に動く可能性がある。

地方債務は「隠れた債務の増加を厳しく抑える」と求めた。インフラ投資にあてるため地方政府では違法な資金調達が広がっているとされ、将来の財政悪化につながりかねない。米大手格付け会社が5月に中国国債を格下げしたことも意識したとみられる。

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