比大統領、ミンダナオ島に戒厳令 - 日本経済新聞
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比大統領、ミンダナオ島に戒厳令

イスラム反政府勢力の掃討強化

(更新)

【マニラ=遠藤淳】ロシアを訪問中のフィリピンのドゥテルテ大統領は23日、南部ミンダナオ島に戒厳令を布告した。効力は60日間。同島ではイスラム系反政府勢力との闘争が続いており、この日も西部マラウイ市で大規模な衝突が起きた。掃討作戦を強化し、治安回復を急ぐ。ドゥテルテ氏は23日にプーチン大統領と会談し、「過激派組織『イスラム国』(IS)と戦うには近代的な兵器が必要だ」とロシアに支援を求めた。

ミンダナオ島では長年、分離・独立を求めるイスラム系反政府勢力が政府との間で紛争を繰り広げてきた。最近はISに忠誠を誓っているとされる「マウテ・グループ」が活動を活発化。度々軍と衝突し、爆弾テロを起こしている。

ドゥテルテ大統領は同行記者団に「国を守るためには戒厳令が必要だ。(治安回復に)強硬に取り組む」と述べた。

23日もマラウイ市でマウテと軍、警察が交戦。警察官と兵士の計3人が死亡、12人が負傷した。ロレンザーナ国防相によると、マウテは病院や市庁舎などを占拠し、教会や刑務所に火を付けた。同氏は「兵士を増派する」と述べた。

ドゥテルテ氏は22~26日の予定でロシアを訪問していた。フィリピンメディアによると、ドゥテルテ氏の兵器支援要請に対し、プーチン氏は「経済面、軍事面で協力したい」と答えたという。メドベージェフ首相との会談はキャンセルした。

戒厳令によりミンダナオ島では令状なしで人を拘束できるようになり、警察、軍に強い権限が与えられる見通し。同島東部にはドゥテルテ氏の地元ダバオ市があり、今後の経済発展を見込む。同氏は早期の治安回復に向け、反政府勢力の掃討作戦を強硬に進める方針だ。

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