IOCが緊急理事会 ロシアのリオ五輪参加是非を協議

2016/7/24 19:54
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【ジュネーブ=原克彦】国際オリンピック委員会(IOC)は24日に緊急理事会を開いた。国家主導のドーピングを認定されたロシアを全ての競技でリオデジャネイロ五輪から排除するかを協議する。処分を決めれば、薬物使用で国が五輪から締め出される初の事例となる。

ロシアの薬物使用では2015年11月、世界反ドーピング機関(WADA)が陸上競技で組織ぐるみの不正があったと指摘、国際陸連は同国選手を五輪などの国際大会に参加させないことを決めた。選手68人がスポーツ仲裁裁判所(CAS)に取り消しを求めたが、訴えは却下された。

5月には同国の反ドーピング機関の幹部が過去の不正を米国メディアに暴露した。WADAは報道を受け事実関係を調べ、パラリンピック競技を含む30の競技で国家主導の薬物使用と隠蔽が行われていたと報告。IOCや各競技の国際連盟などに、ロシアを五輪に参加させないよう勧告した。

五輪憲章は制裁の取り決めを記した59条で、IOCが五輪憲章や国際的な反ドーピング規則に違反した国のオリンピック委員会の資格を停止できると定めている。人種差別政策を理由に南アフリカの資格を停止した例などがあるものの、薬物問題では前例がない。

IOCは19日の緊急理事会でロシア参加の是非を協議したものの、連帯責任を負わせることで選手個人の権利を侵害する可能性に配慮し、判断を見送っていた。21日にCASが国際陸連による処分を支持したことで、IOCが全競技でロシアの参加を禁止するとの見方がある。

一方、国際陸連の決定を参考に、競技ごとの国際連盟に判断を委ねるとの見方もある。

ロシア側は一貫して政府の関与を否定し、陸上界の問題が表面化してからは検査強化などの対策を公表。22日には外国人を含む独立検査機関を設けるなど追加策も打ち出した。五輪からの締め出しについては「西側諸国によるスポーツへの政治介入」と批判してきた。

一方でロシアの五輪参加には米欧などが強く反発。14カ国の反ドーピング機関は連名でIOCのバッハ会長にロシアを資格停止するように求める文書を送っていた。

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