マハティール氏ら、マレーシア首相を提訴 「汚職捜査を妨害」

2016/3/23 23:34
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【シンガポール=吉田渉】マレーシアのマハティール元首相は23日、現首相のナジブ氏を相手取り「汚職に絡む職権乱用があった」としてクアラルンプール高等裁判所に提訴した。マハティール氏の弁護士が明らかにした。国営投資会社を巡る資金疑惑が浮上したナジブ氏に対し、マハティール氏は辞任要求を続けている。提訴を通じて国内外の関心を高める狙いとみられる。

マハティール氏の弁護士によると、元首相を含む3人が共同で訴訟を起こした。国営投資会社「1MDB」からナジブ首相が7億ドル近い資金を受けたとの疑惑を巡り、首相が職権を乱用して捜査を妨害したと主張した。疑惑の徹底解明を求めた副首相の解任やメディアへの圧力を例示した。さらに口座に入金した金額の国庫納付も求めた。

ナジブ氏は1MDB疑惑で「不正はない」との主張を続けている。同国法務長官は口座に入金した資金は個人献金だと断定し、捜査の終了を宣言した。だが疑惑を晴らす具体的な証拠は示さず、マハティール氏は「信用できない」として辞任要求を強めている。同氏らは「提訴以外の道はなかった」と声明で述べた。

高裁が実際に審理に入るかは不透明だ。政治アナリストは「可能性は低い」と指摘する。仮に審理に入ったとしても結論が出るまでには時間がかかる。マハティール氏の真意は提訴を通じてナジブ氏への批判を国内外に訴える狙いがあるとみられている。

マハティール氏はクアラルンプール郊外で28日に開く「反ナジブ集会」に出席する予定だ。これまでもナジブ氏に対する批判が問題視され、警察当局から事情聴取を受けている。

同氏は野党指導者と組んでナジブ首相の辞任を求める活動を本格化しており、反政権活動の抑え込みをはかるナジブ政権をけん制する意図もみえる。政界関係者は「提訴はナジブ氏への圧力となる」と話している。

ナジブ首相側は同日夜時点でコメントを発表していない。

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