2019年2月19日(火)

アジア投資銀、加盟70カ国・地域に アジア開銀を上回る

2017/3/23 23:40
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【博鰲(ボーアオ、中国海南省)=原田逸策】中国が主導して2016年1月に開業したアジアインフラ投資銀行(AIIB)は23日、カナダ、ベルギー、香港、ペルーなど13の国・地域の加盟を認めたと発表した。メンバーは70カ国・地域となり、日米が主導するアジア開発銀行(ADB)の67カ国・地域を上回る。今後は主要7カ国(G7)で未加盟の米国と日本の判断が焦点となる。

AIIBがメンバーを増やすのは初めて。金立群総裁は23日に「AIIB加盟への関心の高さは国際金融機関としての急速な進歩を裏付ける」とコメントした。金氏は23日に始まった博鰲アジアフォーラムにも参加し、加盟国拡大の意義や狙いを説明する見通しだ。

新規加盟の目玉はG7メンバーのカナダ。昨年8月に加盟を申請する方針を公表していた。G7で加盟していない米国と日本への圧力になる。米国の影響力が強い南米からもペルー、ベネズエラが新たに参加する。

香港の参加も注目される。香港は中国の一部だが通貨や金融制度が異なり、アジアの金融センターとして発展している。AIIBは香港の優秀な金融人材を取り込みやすくなる。中国政府は香港の本土への不満を和らげようと金融面で香港を支援する方策を打ち出しており、今回もその一環の可能性がある。

昨年に新規加盟を申請したのは30程度の国・地域だが、AIIBが承認したのは13の国・地域。まずはADBのメンバー数を超えることを意識したとみられる。

国際金融機関としての位置づけを高めるため、AIIBはG7すべてが加盟することにこだわっている。金氏も20日の北京市内での講演で「5人の副総裁のうち3人はヨーロッパ人。幹部も米国、カナダ、韓国など様々な人がいる」と指摘。日本人の幹部がいないことには「いったん日本人の採用が決まったが、親族の介護で辞退された」とわざわざ付け加えた。

焦点は米国がAIIBへの参加をどう判断するか。米国のトランプ大統領は巨額の対中貿易赤字を批判するが、公約に掲げていた中国の為替操作国の認定は見送るなど対中政策の全体像はいまだにハッキリしない。米中が経済、安全保障面の政策対話を深める中で、米国のAIIB参加が一つのカードとして浮上する可能性がある。

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