2019年2月23日(土)

ギリシャ議会の大統領選出投票、2回目も否決

2014/12/23 19:55 (2014/12/23 22:47更新)
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【イスタンブール=花房良祐】ギリシャ議会(定数300)は23日、次期大統領を選出する2回目の投票を実施した。政府・与党が擁立した候補者のディマス元欧州委員への賛成票は168にとどまり、選出に必要な200を下回った。3回目で最後となる投票は29日。ハードルは180に下がるが、再び失敗に終わり憲法に従い解散・総選挙に追い込まれることも現実味を帯びてきた。

2回目の投票では、3回目に向けてどの程度賛成票を上積みできるかが焦点だった。1回目の17日の投票では連立与党の155人に加えて無所属の5人の計160人しか賛成しなかった。2回目の23日は無所属の13人が賛成し、計168人だった。

サマラス首相は23日の投票後、「3回目の投票で(大統領を選出し)国家の危機を回避できると思う」と述べたが、3回目の投票で大統領を選出するには与党外の賛成票をさらに12積み増す必要がある。今後も、無所属(25人)、選出への反対を表明する小政党の独立ギリシャ人(12人)と民主左派(9人)への説得を続ける構えだ。

首相は投票に先立つ21日、大統領の選出に賛成すれば、16年6月の議会任期満了を待たずに15年末に前倒しの解散・総選挙を実施するとの妥協案を提示し、無所属や野党に協力を呼びかけた。

公的部門の縮小を巡りサマラス首相と対立して13年6月に連立政権を離脱した民主左派のクベリス党首は提案を拒否したものの、選挙準備が整っていない所属議員の間からは応じるべきだとの声も上がった。23日の投票に先立ち、同党の議員1人が離党を表明した。一部では野党議員を賛成させるための贈収賄疑惑も報じられ、駆け引きが続いている。

最大野党で緊縮財政に反対する急進左派連合は解散に追い込むために大統領の選出に反対を続ける。ツィプラス党首は23日の投票後、「議会と市民は緊縮財政を続けさせない」と述べた。

債務危機に陥ったギリシャの連立与党は欧州連合(EU)の金融支援と引き換えに財政再建を進め、公務員のリストラや年金カットを打ち出した。痛みを伴う改革は景気低迷も招き、反緊縮財政派が支持を高めている。地元メディアが23日報じた世論調査によると、政党別支持率で急進左派連合が28.5%でトップ。与党・第1党の新民主主義党(ND)は25%で追う展開だ。

一方、世論調査で「首相として最もふさわしいのは誰か」との問いにはサマラス氏が36%で、急進左派連合のツィプラス氏の29%を上回っている。早期解散・総選挙への反対は55%で、賛成の40%を上回り、混乱を望まない有権者も多い。急進左派連合が政権を握れば緊縮財政の撤回を目指すと表明しており、金融市場では懸念が高まっている。

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