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米大統領選候補クリントン氏、薬代規制案 患者の負担額に上限

【ワシントン=川合智之】2016年米大統領選挙の民主党本命候補、ヒラリー・クリントン前国務長官(67)は22日、高騰する薬価に対応するため、患者の薬代の負担に上限を設ける規制案を発表した。民主予備選に出馬した最左派のバーニー・サンダース上院議員(74)の支持率が上昇しており、リベラル色の強い対抗策を打ち出した形だ。前日のクリントン氏の表明予告で米製薬企業の株価は下落した。

クリントン氏は22日のアイオワ州デモインでの集会で、医療保険の加入者が処方箋薬に払う薬代の上限を月額250ドル(約3万円)に制限する政策を表明した。割安な後発薬ジェネリック医薬品)の開発・利用を促すとともに、製薬会社の広告宣伝費の税控除制度も見直す。

患者の負担が減り、政府の税収が数十億ドル増えると見積もる一方で、製薬会社に対しては「過剰な利益を得ている」と批判した。

対抗馬のサンダース氏は社会主義者を自称する最左派で、所得格差の是正などを訴える。圧倒的な知名度でリードを保っていたクリントン氏が私用メールアドレスの公務使用問題で支持率を落とす一方で、相対的に支持率を上げている。

主要な世論調査を平均した米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によると、ニューハンプシャー州でのサンダース氏の支持率は8月にクリントン氏を逆転。9月16日時点でサンダース氏は43%と、32%のクリントン氏に差を広げた。全米での支持率はクリントン氏がまだ約20ポイント上回るが、猛追を受けている。

クリントン氏はサンダース氏に対抗するため、中低所得層に支持を受けやすい政策を訴える必要に迫られた。オバマ氏が進めた医療保険制度改革法(オバマケア)を支持するとともに、年々上昇する薬代負担にもメスを入れた。

21日付の米紙ニューヨーク・タイムズは「製薬企業が寄生虫治療薬の値段を1錠13.5ドルから750ドルに値上げした」と報じた。クリントン氏は「言語道断だ」とツイッターで指摘し、22日に規制案を公表すると予告したことで、製薬株が売られた。

またクリントン氏は22日、カナダから米南部テキサス州に原油を運ぶ「キーストーンXLパイプライン」の建設についても反対を表明した。野党・共和党は地元雇用やエネルギー安全保障を重視して建設を推進してきたが、クリントン氏は化石燃料の利用が増え地球温暖化を加速すると懸念した。

一方、こうしたリベラルな施策は共和支持者からの反発が強い。クリントン氏に投票する可能性があった共和穏健派や無党派層を遠ざける恐れもある。

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