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米予算教書、10年で3.6兆ドル歳出削減 減税で3%成長目指す

【ワシントン=河浪武史】トランプ米政権は22日、2018会計年度(17年10月~18年9月)の予算教書の概要を明らかにした。今後10年間で、低所得者向け給付を中心に歳出を3兆6千億ドル(約400兆円)削減。法人税率の引き下げなどで経済成長率を3%に高め、財政収支を黒字転換させる。過去最大規模の歳出削減と大型減税を打ち出すが、財政見通しの甘さは否めず、所得格差対策の不備も目立つ。

予算教書は23日に上下両院に提出する。税財政の立案・決定権は全て議会にあり、トランプ政権の教書は「たたき台」にすぎない。経済成長率を3%に高める道筋などは不透明で、議会の健全財政派からは歳出入の見通しの甘さを追及されそうだ。

教書では今後10年で3兆5630億ドルという過去最大規模の歳出削減を提案する。低所得者向け医療保険などの給付を6160億ドル削減し、生活保護も2720億ドル減らす。医療保険制度改革法(オバマケア)の見直しや政府機関の再編なども進め、支出をさらに圧縮する。

一方でトランプ大統領が選挙公約としてきた「メキシコ国境の壁」には18会計年度で16億ドルの費用を予算に計上する。国防費も18年度は前年度比10%増に当たる540億ドルの増額を要求した。

焦点の大型減税は(1)個人所得税の税率を10%、25%、35%に簡素化する(2)連邦法人税率を35%から15%に引き下げる(3)中小企業の税率も15%を適用する――とした以外は詳細を示さなかった。3案は4月に公表済みで、具体的な制度設計などはなお不透明なままだ。

もっとも大型減税によって21年度には経済成長率が3%に高まるとした。米国は経済の巡航速度である潜在成長率が2%弱にとどまっている。10年で2千億ドルのインフラ投資予算も計上し、成長底上げを目指す。成長率の引き上げで10年で2兆ドルの歳入増を見込み、財政収支も27年度には黒字に転換するとした。

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