2018年6月24日(日)

米ファイザー、メディベーション買収

2016/8/22 19:20 (2016/8/22 22:50更新)
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 【ニューヨーク=稲井創一】米医薬大手ファイザーは22日、米バイオ医薬大手メディベーションを140億ドル(約1兆4000億円)で買収すると発表した。有望ながん治療薬を持つ同社を取り込み、確実な収益向上を狙う。ファイザーは4月にアイルランドのアラガンの買収を断念したばかりだが、新たな大型買収に踏み切ることにした。

 ファイザーのイアン・リード最高経営責任者(CEO)は22日の発表文で「メディベーション買収は即座にファイザーの売上高の成長に貢献する」と強調した。

 メディベーションは前立腺がん治療薬「イクスタンジ」を開発。同薬は過去1年間で22億ドルの売上高を上げてきたという。「イクスタンジ」の販売権は日本のアステラス製薬が保有しており、アステラスにとって中核商品だ。

 メディベーション買収を巡っては、今年4月に仏医薬大手サノフィが93億ドルで買収を提案していたが、メディベーションがこれを拒否。メディベーションはサノフィ以外の企業との交渉も伝えられ、その中にファイザーのほか、米セルジーンや米ジリードなどの社名も挙がっていた。

 ファイザーは既に過去半年間で約2倍に上昇しているメディベーション株に対し、19日の終値からさらに2割高い1株81.50ドルの現金で買収を提案した。有望な薬を抱える企業の買収価格はさらに高まる可能性がある。

 ファイザーは総額1600億ドルという医薬過去最大の金額でアラガン買収を狙ったが、税率の低いアイルランドに課税地を移すことが節税目的と受け止められ、米財務省が買収に対する規制を強化。ファイザーは買収を断念した。

 その後、リードCEOは、買収戦略では確実に収益向上につながることを重視。承認の最終段階の医薬や既に市場に流通する医薬を抱える企業に関心を示していた。

 5月には米アナコール・ファーマシューティカルズを52億ドル(約5200億円)で買収すると発表。アナコールは承認が最終段階を迎える軽度のアトピー性皮膚炎の新薬を持っていた。今回のメディベーション買収ではがん治療薬の品ぞろえを強化する。

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