フェラーリ、NYで上場 初日終値の時価総額1兆2500億円
【ニューヨーク=山下晃】イタリアの高級スポーツカーメーカー、フェラーリが21日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に新規株式公開(IPO)した。投資家の人気を集めて初値は公開価格(52ドル)を上回り、株価は61ドルに迫る場面もあった。終値(55ドル)ベースの時価総額は約1兆2500億円まで膨らみ、マツダやいすゞ自動車に並ぶ規模となった。

親会社の欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)はフェラーリのIPOに合わせ、9割保有していたフェラーリ株のうち10%相当を市場で売り出した。
上場株数が少なく希少性が高いことも株価の支えになったようだ。ただ、来年始めにはFCAの既存株主に対して残りのフェラーリ株を割り当てるため、需給が緩むことも予想される。割り当てにより両社の資本関係は解消され、フェラーリは独立企業となる。
ティッカーシンボル(銘柄コード)は「RACE」。NYSEで行われた上場セレモニーにはFCAのセルジオ・マルキオーネ最高経営責任者(CEO)らも駆けつけ、NYSE前にはフェラーリ車が展示された。