2019年1月24日(木)

スカボロー礁の環礁内「禁漁区」に 比が中国に提案

2016/11/21 20:41
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【マニラ=遠藤淳】フィリピンのドゥテルテ大統領は中国の習近平国家主席に、領有権を争うスカボロー礁(中国名・黄岩島)の環礁内を両国の「禁漁区」とするよう提案した。ドゥテルテ氏は同礁をめぐる比中の緊張を緩和したい意図のようだ。フィリピンは中国が応じなくても、自国だけで禁漁区にする方針だ。

エスペロン大統領顧問(安全保障担当)が明らかにした。ドゥテルテ氏は自国だけでも環礁内の漁を禁じる大統領令に署名する見通し。

フィリピンはスカボロー礁の領有権に関する主張を譲っておらず、中国も同礁に対する管轄権を行使する姿勢を崩していない。両国は関係改善に踏み出したが、火種は残ったままだ。南シナ海を「核心的利益」と位置付ける中国がドゥテルテ氏の提案に応じる可能性は低い。ドゥテルテ氏は自国だけでも一方的に禁漁区に設定。緊張緩和に向けた意思を中国に示し、関係改善を加速する狙いがあるとみられる。

ドゥテルテ氏は19日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するために訪問したペルーで習氏と会談。スカボロー礁内を比中双方の禁漁区とすることを提案した。アンダナール広報担当相によると、習氏は「合意事項を推進し、関係強化に向けた環境を構築しよう」と述べるにとどめ、提案には言及しなかったという。

スカボロー礁は首都マニラのあるルソン島から約200キロメートル西にある環礁。フィリピンの漁場だった。中国が12年から実効支配し、フィリピン漁民の操業を妨害。10月の比中首脳会談で南シナ海問題を平和的に解決することで合意した後、妨害はやんでいた。

海洋紛争動向を分析するサイト「アジア海洋透明性イニシアチブ」によると、10月29日時点で環礁の内側に中国の公船が停泊し、フィリピン漁船は外側で操業している。フィリピン漁船は今も環礁内に入れないようだ。禁漁区となっても環礁の外側では従来通り操業でき、直接の影響はないとみられる。

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