2017年12月11日(月)

英が中国製原子炉導入 首脳会談合意、先進国で初
エネ協力など総額7兆円契約

2015/10/22付
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 【ロンドン=阿部哲也】訪英中の中国の習近平国家主席とキャメロン英首相は21日午後(日本時間同日深夜)、英首相官邸で会談し、英南東部で計画中の原子力発電所に中国製の原子炉を導入することで合意した。中国が自主開発したとする新型原子炉が対象で、採用は先進国で初めてだ。中国は高速鉄道などでも自国製車両の輸出攻勢を強める構え。日米欧勢が拡大を主導してきた世界のインフラ市場は大きな転換点を迎えた。

 両首脳は会談後に記者会見した。キャメロン氏は「貿易拡大は相互の利益であり、関係の一段の強化となる。英国は中国にとっての西側のパートナーだ」と述べた。一方、習氏は「中英関係は新たな段階に入る。両国関係は黄金時代を迎えた」と応じた。

 原子力協力では、英南東部エセックス州にある「ブラッドウェル原発」で中国技術を採用する。中国が「華龍1号」と呼ぶ新型原発で、フランスから技術供与を受けた中国国有大手の中国広核集団(CGN)などが中心となって開発した。国有原発設計大手の中国核電工程によると「主要部品の国産化率は85%を超える」という。

 建設はフランス電力公社(EDF)と共同で手がける。原発のプロジェクト会社にはCGNが66.5%を出資し、建設後の運営も含めて中国勢が完全に事業を主導することになる。

 中英首脳会談では英南西部のヒンクリー・ポイント原発などにも中国国有大手が出資することで合意した。中国側の総投資額は数兆円規模に及ぶとみられる。

 中英首脳会談では対象とするビジネス案件が広がり、ロイター通信によると総額400億ポンド(約7兆4千億円)に及ぶ契約を締結した。英中部で計画中の高速鉄道2号線でも企業間連携を拡大することで合意。中国は今回の実績を前面に新興国などへのインフラ輸出で攻勢を強める考えだ。日本企業などの強力なライバルとなる可能性が高い。

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