2018年11月16日(金)

メイ首相「年内はEU離脱通告せず」 英独首脳会談

2016/7/21 11:10
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【ベルリン=小滝麻理子】英国のメイ首相は20日、ベルリンでドイツのメルケル首相と会談し、英国の欧州連合(EU)離脱問題を協議した。会談後の共同記者会見で、メイ氏は「年内は離脱通知を行わない」と明言した。メルケル氏も「準備期間は必要だ」と一定の理解を示し、離脱交渉の開始は来年以降になる見通しが強まった。

20日、ベルリンでの会談後、記者会見するドイツのメルケル首相(右)とメイ英首相=ゲッティ共同

20日、ベルリンでの会談後、記者会見するドイツのメルケル首相(右)とメイ英首相=ゲッティ共同

13日に首相に就任したばかりのメイ氏にとって今回の訪独が初めての外遊となる。メイ氏はこれまでも離脱交渉を急がない考えを繰り返してきたが、EU内で大きな影響力を持つメルケル氏にまず直接伝えた形だ。

会見でメイ氏は「秩序ある離脱を実現するためには国内で離脱の方針を明確にする必要がある」と述べ、一定の準備期間が必要だとの考えを示した。メルケル氏は「準備が入念に行われ、英国の立場がはっきりすることはみなの利益になる」と同調。EU内では早期の離脱手続きの開始を求める声も強いが、英国に配慮を示した。

一方で、メルケル氏は「中ぶらりんの状態が続くことは誰も求めていない」とも指摘し、離脱通知をいたずらに長引かせないようにくぎを刺した。さらに「通知前は公式にも非公式にも交渉には応じない」と明言し、事前交渉には応じない考えを改めて示した。

実際に離脱交渉に入ってもまとまるまでは時間がかかりそうだ。メイ氏は「移民抑制は国民の望みだ」と語った。これをEUにのませる一方で単一市場への参加も求める考えだ。メルケル氏は「まずは英国民の要望を聞きたい」と述べるにとどめた。メルケル氏はこれまで「いいとこ取りは許さない」としており、英国の思惑通り交渉が進むかは予断を許さない。

会談ではトルコのクーデター未遂事件や難民危機、テロ対策での連携強化も確認。メイ氏は「経済や安全保障において英国とドイツは今後も重要なパートナーで特別な友人だ」と強調した。メルケル氏も北大西洋条約機構(NATO)や主要7カ国(G7)の枠組みの中で連携を強めなければならないと語った。

メイ氏は21日にパリに移り、フランスのオランド大統領とも会談する。

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