米ロッキード、軍用ヘリ買収 UTCの事業1.1兆円で

2015/7/21付
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【ニューヨーク=杉本貴司】米防衛大手のロッキード・マーチンは20日、米ユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)と、同社のヘリコプター部門のシコルスキー・エアクラフトを買収することで合意したと発表した。買収総額は90億ドル(約1兆1000億円)。軍用ヘリ分野に参入して防衛世界最大手の地位を固めたい考えだ。

実際の買収額は税制上の処理を含めると71億ドルになるとしている。今後、米司法省などが認可すれば2016年初めまでの買収完了を目指す。

ロッキードの14年の売上高は456億ドル。同社を追う米ボーイングは防衛部門が同308億ドル、欧州エアバス・グループが約195億ユーロ(約211億ドル=防衛とヘリ部門の合算)と、防衛産業の中では突出している。シコルスキーの売上高は74億ドルだった。

シコルスキーは米軍で大量に採用されている軍用ヘリ「ブラックホーク」の製造で知られる軍用ヘリの老舗。大統領専用機も手掛けており、米国では高いブランド力を持つ。ただ、UTCは防衛部門では航空機用エンジンなど飛行機分野に力を入れる方針を示しており、相乗効果の薄いヘリ部門の切り離しを決めていた。

一方のロッキードは最新鋭ステルス戦闘機「F35」など軍用飛行機が主力だ。軍用ヘリは事実上、撤退していた。シコルスキーの買収で、「AH-64(通称アパッチ)」を製造するライバルのボーイングを追い上げる。

米ロイター通信によると、シコルスキーの買収には米航空機メーカーのテキストロンなども名乗りを上げていた。米防衛産業はオバマ政権が国防予算の縮小から一転して拡大路線に切り替えつつあることから、今後も一定の需要が発生するとみられている。

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