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中国「シルクロード基金」、パキスタンに投資

初案件、水力発電を建設

【北京=大越匡洋】中国人民銀行(中央銀行)は20日、中国が2014年末に独自に創設した「シルクロード基金」を通じて、パキスタンの水力発電所の建設事業に投資することを決めたと発表した。同基金は中国がアジアに自国の影響力の強い経済圏の構築をめざす「シルクロード(一帯一路)構想」を資金面で支える枠組みで、今回が初めての案件となる。

20日、イスラマバードでパキスタンのフセイン大統領(左)、シャリフ首相(右)と歓迎式典に臨む中国の習近平国家主席=新華社・共同

同基金は、中国が主導して設立するアジアインフラ投資銀行(AIIB)とともに、アジアのインフラ整備を支援することを目的としている。国際機関であるAIIBに対し、同基金は人民銀傘下の中国独自の組織だ。400億ドル(約4兆8千億円)の規模を想定し、資金の多くは中国の外貨準備で賄う。

人民銀によると、今回のパキスタンでの水力発電事業の総投資額は16億5000万ドル。今年末に着工し、20年の稼働を計画している。中国国有企業の中国長江三峡集団と共同で事業を進める。建設から運営まで一貫して請け負い、運営期間30年を予定している。

中国北西部とパキスタン南西部を結ぶ「中パ経済回廊」の一環だ。中国は習近平国家主席が20日にパキスタンを訪問したことに合わせ、国家戦略であるシルクロード基金を本格的に始動させることを決めた。同基金の最初の投資先にパキスタンを選び、同国を戦略的に重視しているとの姿勢を強調した形だ。

中国の掲げる「シルクロード構想」は、アジアから欧州まで鉄道や道路、送電網、港湾など陸と海のインフラを2ルートで整備し、巨大な地域経済圏をつくる構想だ。資金面で構想を支えるシルクロード基金は、AIIBより強く中国独自の政策意図を反映して投資を実行する。

 ▼シルクロード基金 中国がアジアのインフラを整備するため2014年末に独自に創設したファンド。外貨準備などから400億ドル(約4兆8000億円)を拠出する。国際機関として創設するアジアインフラ投資銀行(AIIB)とは異なり、同基金は中国の独自の政策判断で投資先を決める。中国政府内ではAIIBは財政省、同基金は中国人民銀行(中央銀行)が所管している。

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