2019年2月16日(土)

アフガン大統領にガニ氏 挙国一致の合意文書に署名
政権安定は難題

2014/9/21付
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【ニューデリー=岩城聡】アフガニスタンの大統領選の決選投票を争ったアシュラフ・ガニ元財務相(65)とアブドラ・アブドラ元外相(54)は21日、首都カブールで「挙国一致政府」の枠組みを定めた合意文書に署名した。これによりガニ氏が新大統領となり、アブドラ氏が新設の「行政長官」に就任することが確実となった。それぞれの役割については意見の相違もあり、政権安定が今後の課題となる。

選挙管理委員会は21日中に、選挙結果を正式に発表する見通し。大統領選の第一回の投票から5カ月を経て、新大統領がようやく決まる。

タリバン崩壊から13年間「新生アフガンの顔」として統治してきたカルザイ大統領の後任を選ぶ今回の大統領選では、最大民族のパシュトゥン人でインテリ層からの支持を集めるガニ元財務相と、少数派のタジク系で、かつてタリバン政権と戦った北部同盟幹部のアブドラ元外相の一騎打ちとなった。

第1回投票ではアブドラ氏に次ぐ2位だったガニ氏が決選投票で大幅に得票を伸ばし、形勢を逆転。アブドラ氏はカルザイ政権や選管幹部による大規模な不正があったと主張し「タジク人を中心にした新政権の樹立」の可能性を示し、国家分裂の危機に陥っていた。

アフガニスタンをめぐる近年の動向
2001年
9月11日
米同時多発テロ
10月7日米軍がアフガン空爆開始
12月7日タリバン政権崩壊
04年
10月9日
タリバン政権崩壊後初の大統領選で、カルザイ氏が当選
09年
8月20日
2度目の大統領選(カルザイ氏再選)
14年
4月5日
3度目の大統領選、1回目の投票
6月14日大統領選の決選投票
7月8日アブドラ元外相が別政権の樹立を示唆
9月ガニ元財務相とアブドラ元外相が「挙国一致政府」の樹立で合意
12月
(予定)
米軍戦闘部隊が撤収

「挙国一致政権」樹立の陰の立役者は米国だ。オバマ米大統領は7月にケリー国務長官をアフガンに派遣。全ての票の数え直しと、敗者も新たな国造りに協力する挙国一致政権の樹立への同意を両候補から取り付けた。その後も、それぞれの権限を巡る対立は続いたが、最終的には両候補者とも米国の支持を後ろ盾に、国民の結束維持に向けた対話と協調に動いた。

米国は2014年末にまず戦闘部隊を撤退させ、16年末までに完全に撤退する計画。選挙の混乱が続き、新大統領との間で新たな安全保障協定が締結できなければ、今年末に完全撤退を余儀なくされる。パキスタンとの国境地帯を拠点とするイスラム武装勢力タリバンがアフガン国内で攻勢を掛け、アフガンの「イラク化」が現実味を帯びてくるのを米国は恐れた。

新政権の前には問題が山積する。国連アフガニスタン支援団(UNAMA)によると昨年、戦闘などに巻き込まれて死傷した民間人は8500人超。アフガンは、金や銀などの鉱物資源が豊富とされるが、治安が安定しなければ、海外企業の投資を呼び込むのは難しい。

タリバンは16年末までの米軍の駐留継続について「(米国の)占領が続く」と強く反発しテロ行為を活発化させている。タリバンに影響力のあるパキスタンを通じて和平プロセスへの参加を働きかける必要もあり、関係が悪化するパキスタンと米国との間で、新政権は外交上も難しいかじ取りを迫られそうだ。

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