2019年2月22日(金)

米、金融6社に罰金7000億円 外為相場の不正操作で

2015/5/21付
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【ニューヨーク=佐藤大和】米司法省、米連邦準備理事会(FRB)をはじめとする米捜査・監督当局などは20日、米シティグループや米JPモルガン・チェース、英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)、英バークレイズ、スイスのUBS、米バンク・オブ・アメリカの米欧大手金融機関6社に対して、外国為替相場を不正に誘導する反トラスト法(独占禁止法)違反があったなどとして罰金を科すと発表した。罰金額は総額約58億ドル(約7千億円)に膨らむ見通し。

欧米主要金融機関は2014年秋、外為指標の不正問題を巡り総額43億ドルの罰金を科されている。今回の分とあわせ、罰金の総額は100億ドル(約1兆2千億円)を上回る。

司法省などによるとシティ、米JPモルガン・チェース、バークレイズ、英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)4社の為替トレーダーは2007年末から5年間にわたってそれぞれが顧客から受けた為替の注文に関する秘密情報を互いに共有。不正に「カルテル」を結成し、自らに有利なように為替相場を誘導して利益を拡大しようとした。

一方、スイス大手銀UBSは、調査への積極的な協力を理由に反トラスト法違反による訴追は逃れたが、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作をめぐって有罪を認めた。米バンク・オブ・アメリカはトレーダーの監督が不十分だったとFRBに追及された。

約9億ドルの罰金を支払うシティのマイケル・コルバット最高経営責任者(CEO)は「今回の問題はシティの価値観とまったく相いれない」と謝罪のコメントを発表した。JPモルガンは約5億ドルを司法省に支払う。ただ両社ともに罰金の支払いは法的費用として引き当て済みで今後の決算への影響は限られる見通しだ。

為替相場の不正操作をめぐっては米英、スイスの金融規制当局が昨年秋、総額43億ドルの罰金を関与した金融機関に科したが、米司法省は独自の捜査と訴追を進めていた。トレーダー個人の訴追には至っていないが、金融機関は相次いで不正に関わった担当者を解雇している。

ただ同じ不正をめぐり内外複数の規制・司法当局に追及される状況をめぐっては金融機関側に「前代未聞で異様な状態だ」と不満の声が高まっている。

 ▼外為相場指標の不正操作 外国為替市場の代表的な為替レート指標が不正に操作されていた問題。為替取引に携わる金融機関の従業員が、自分たちに有利に取引を進めようとチャットルームを通じて互いに働きかけ、指標を操作していた。外為市場の取引高は1日平均で5兆ドル(約600兆円)を超える。不正操作で市場がゆがめられれば、多くの企業や投資家に影響が及ぶ。

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