2019年5月21日(火)

気候変動対策で基金に93億ドル拠出 日米欧など先進国

2014/11/21付
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気候変動対策で先進国から新興・途上国への資金支援のあり方を話し合う緑の気候基金(GCF)会合が20日、ベルリンで開かれた。日米欧など先進国を中心に93億ドル(約1兆1000億円)の拠出を表明した。日本は最大15億ドルを支援する方針を示した。

拠出は21カ国が表明した。米国は30億ドルで最大だった。英国は11億ドル、ドイツやフランスはそれぞれ10億ドルを拠出する。GCFのヘラ・チェイクローホー事務局長は記者会見で「温暖化防止に向けた重要な一歩だ」と評価した。

国際社会は2015年にパリで開く第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で、20年以降の温暖化防止の次期枠組みで合意する予定。先進国が途上国に手厚い資金支援をすることで、交渉の前進を後押しする狙いだ。

GCFは途上国の温暖化ガスの排出削減や、温暖化による被害軽減を支援する目的で、2010年のCOP16で設立が合意された。これまで設立準備が進んでおり、今回が各国が拠出を表明する初の機会だった。GCFは今後、世界銀行とともに支援する国やプロジェクトを選び、実行に移す。GCFは年末にペルーのリマで開くCOP20までに100億ドルに積み増すよう国際社会に求める。

次期枠組みでは、先進国だけが排出削減義務を負った京都議定書と異なり、新興・途上国も参加する仕組みを目指している。京都議定書では米国が批准を拒否した結果、日欧など世界の温暖化ガス排出の3分の1を占める国しか義務を負わず、温暖化防止の観点から実効性に乏しかった。

さらに新興・途上国は経済成長で温暖化ガスの排出が急増。今や中国が世界最大の排出国となっており、2位の米国と合わせると世界の約4割を排出する。

新興・途上国は、温暖化ガスの排出規模が大きく削減されると経済成長が阻害されるとして慎重な立場。先進国が資金支援をすることで、次期枠組みに参加しやすい環境を整えるのがGCFの設置の狙いだ。

だがロイター通信によると、国連は100億ドルを目指しているものの、新興・途上国側は150億ドルの規模が必要と主張している。こうした意見の対立も今後の交渉の火種になりそうだ。

(パリ=竹内康雄)

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