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麻生副総理、米抜きTPP「APECで5月協議」

(更新)

【ニューヨーク=大塚節雄】麻生太郎副総理・財務相は19日、ニューヨークで講演し、米国が離脱した環太平洋経済連携協定(TPP)に関し、米国を除く11カ国での発効に向けて「5月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)で話が出る」と語った。ベトナムでのAPEC貿易相会合にあわせて開くTPP参加国の閣僚会合で、議論に本格的に着手することを明らかにした。

米国を除くTPP参加国11カ国は、5月下旬にベトナムで関係閣僚会合を開く。日本政府は、米抜きTPPの発効方法の検討を事務方に指示する共同声明の採択を目指している。麻生氏は「相手がある話だからわからない」としながら、「12カ国という数があったからあれだけのことができた」と述べ、多国間協定の利点を強調した。

そのうえでTPPでは「たとえば日米間(の交渉)で日本が失うものがあったとしても、他国から(利益を)とる、という調整ができた。2国間ではそこまではいかない」と話し、日米自由貿易協定(FTA)などの2国間協定には慎重な姿勢を示した。

一方、ペンス米副大統領との間で18日に初会合を開いた日米経済対話に関しては「日米でつくりあげたルールをアジア太平洋地域に広げるようなつもりでやっている」と改めて語った。米抜きTPPの協議と並行し、日米で多国間が参加できる貿易・投資ルールづくりを主導したい意向も示した。

政府は米抜きTPPの検討を本格化させている。TPPに合意した12カ国から米国を除いた11カ国による協定発効をめざす考え。政府はこれまで慎重姿勢を崩さなかったが、米国の動きをにらみ転換した。

菅義偉官房長官も20日午前の記者会見で、米国を抜いた形でのTPP協定の発効について「あらゆる可能性を排除しない」と意欲を示した。

5月にベトナムで開かれるTPP閣僚会合で「TPPで合意した高レベルの貿易ルールを実現するためにどのようなことができるか議論したい」と語った。離脱を決めた米国には「粘り強く説明することは変わらない」と再加入を呼びかける考えを示した。

米抜きTPPの実現には、米国を外す協定改正が必要となる。日本やオーストラリアは前向きな一方、ベトナムなど米国との交渉で大幅譲歩した国からは協定内容の変更を求める声があるもようで、11カ国内の温度差は残る。

講演はコロンビア大学で開催。冒頭部分は英語で話し、質疑応答では日本語を中心に時折、英語を交えてやり取りした。麻生氏はワシントンで20日開幕する20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に参加するため、米国を訪れた。

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