EU、日本のビール市場改革要求へ 非関税障壁の一環
【ブリュッセル=御調昌邦】欧州連合(EU)が日本との経済連携協定(EPA)交渉で、非関税障壁の一環として日本のビール市場の改革を求める方針であることが分かった。EU関係者が19日明らかにした。EUは欧州産ビールを正真正銘のビールとして扱うように求めている。
日本の酒税法と関連法令はビールの原料を定めており、それ以外の原料が入ったものはビールと扱われない。ベルギーなどの一部ビールにはコリアンダーなどが使用されており、これらは発泡酒として輸入されている。発泡酒は税金が安いとのイメージが強いが、麦芽が50%以上使われているものはビールと酒税が同じ。これに該当する欧州産ビールも多いとみられる。
EUは「多くの欧州産ビールは『ビール』として日本市場に出荷できない」(通商関係者)と不満を持っている。