過去最大、日本車部品メーカーに中国が制裁金
10社に200億円

2014/8/20 12:36
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 【北京=阿部哲也】中国の独占禁止法当局は20日、デンソーや三菱電機、矢崎総業、日本精工など日本の自動車部品メーカー12社に独禁法違反があったと認定し、10社に合計12億3500万元(約200億円)の制裁金を支払うよう命じたと発表した。価格カルテルを結ぶなど業界ぐるみで自動車部品の価格をつり上げる不正行為があったと判断。海外企業を対象にした中国の独禁法違反では過去最大の摘発となった。

中国当局が不正行為が
あったと認定した企業
社 名制裁金
(億円)
住友電気工業48
矢崎総業40
日本精工29
デンソー25
NTN19
ジェイテクト18
三菱電機7.5
ミツバ6.8
古河電気工業5.7
愛三工業4.9
日立オートモティブ
システムズ
免除
不二越免除

(注)1元=16.75円で換算

 中国で価格カルテルを取り締まる国家発展改革委員会(発改委)が各社の違反行為を認定した。2008年に独禁法を施行して以来、最大の罰金を科す。「各社とも10年以上にわたって談合を繰り返していた」と指摘。「中国の消費者の利益を損なう悪質な違反行為だ」(発改委)と判断した。

 摘発対象となったのは、日立製作所の車部品子会社の日立オートモティブシステムズ、デンソー、愛三工業、三菱電機、ミツバ、矢崎総業、古河電気工業、住友電気工業の電装部品8社と、不二越、日本精工、ジェイテクト、NTNのベアリング(軸受け)4社。発電機やワイヤハーネス(組み電線)、ベアリングで不正行為があったとしている。

 各社に中国での該当製品の年間売上高の4~8%に相当する制裁金を科す。電装部品では住友電の2億9040万元(約48億円)が最大で、ベアリングでは日本精工が1億7492万元の制裁金支払いを迫られる。日立と不二越は「当局の調査に協力的だった」という理由で制裁金の支払いを免れた。

 いずれも日本を代表する部品メーカーで、中国当局が海外企業を対象にした独禁法違反の摘発では過去最大の案件となった。これまでは13年8月に仏ダノンや米ミード・ジョンソンなど国内外の食品6社に対して科した約6億7000万元の罰金が最高だった。

 発改委は部品各社に「会社体制の見直し」も命令した。具体的には(1)中国の法律に従って販売政策と販売行為を見直す(2)全社員に独禁法関連の教育を実施する(3)消費者の利益に貢献する行動を即座に取る――ことを命じた。

 住友電は「厳粛に受け止める」とし、内容の確認を進める。自動車部品で国内最大手のデンソーは「再発防止に万全を期し、信頼回復に努める」としている。支払い免除となった不二越は「事態を真摯に受け止め、深くおわびする」とのコメントを発表している。

 日本のワイヤハーネス業界を巡っては、日本の公正取引委員会や米司法当局も独禁法違反で摘発した経緯がある。ベアリングについても欧米の当局が価格カルテルを相次いで摘発した。

 発改委は独アウディや米クライスラー、トヨタ自動車など日欧米の完成車大手に対しても、輸入車や補修部品の価格を不正につり上げている疑いで調査を進めている。「自動車業界の独禁法違反行為を厳しく取り締まる」(発改委幹部)としており、より大規模な事案に発展する可能性がある。

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