2019年8月25日(日)

慰安婦研究書の著者在宅起訴 韓国地検、名誉毀損で

2015/11/19 18:48
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【ソウル=共同】韓国のソウル東部地検は19日までに、旧日本軍の従軍慰安婦問題の研究書「帝国の慰安婦」で、慰安婦を一部で「売春婦」などと表現し元慰安婦の女性らの名誉を毀損したとして、著者の朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授を在宅起訴した。

地検は「虚偽事実で被害者らの人格権と名誉権を侵害し、学問の自由を逸脱している」と指摘した。韓国で慰安婦問題は「性奴隷」との見方が定着し異論を許さない雰囲気が強いが、訴追によりさらに研究の萎縮を招く可能性もある。

朴氏は2013年出版の同書で慰安婦問題について、帝国主義下での女性の人権侵害を指摘する一方、慰安婦の女性らは日本軍と「同志的関係」にもあったなどと記述。これに対し地検は「慰安婦制度は強制的な売春」などとした07年の米下院決議などを挙げ「客観的な資料を通じ虚偽事実と確認した」とした。

地検は「言論と出版、学問の自由は韓国憲法が保障する基本的権利」とした上で「秩序維持や公共福利のため必要な場合、自由と権利の本質的な部分を侵害しない範囲内で制限できる」とした。

同書は韓国で、日本を擁護する主張だとして激しい非難を浴び、元慰安婦の女性ら約10人が14年6月に朴氏を告訴。ソウル東部地裁は今年2月、女性らが同書の出版や広告を禁じるよう求めた仮処分申し立ての一部を認める決定を出し、出版社は問題とされた部分の文字を伏せ、出版した。

日本では14年、日本語による書き下ろし「帝国の慰安婦~植民地支配と記憶の闘い~」が出版され、今年の早稲田大「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」の文化貢献部門に選ばれた。

朴氏を告訴した女性らが住むソウル郊外の施設「ナヌムの家」は19日、同書が引き続き日韓で販売されていることを「反人権的な行為だ」と批判した。

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